「支配」ではなく「尊重」を/生と性講演会
橋本さんが虐待防止で講話/子供に正しい性知識を
2014年度県子ども虐待防止推進事業として「子どもと話そう生と性~虐待の予防と被害者の支援~」(主催・県)が22日、県宮古合同庁舎で行われた。講師のリアライズYOKOHAMA代表の橋本明子さんは、子供たちに正しい性の知識を伝えることの大切さ訴えるとともに、虐待が子どもに与える影響を紹介しながら力による「支配」ではなく、互いに「尊重」する人間関係が被害者も加害者も生まないことを呼び掛けた。
主催者あいさつで宮古福祉保健所の下地京子福祉総括は「子供に対する虐待は未然防止、早期発見、早期対応が大切。きょうの講演で虐待に対する知識を得て今後の活動に役立ててほしい」と述べた。
講演で橋本さんは、小学6年生を対象に実施している「子供ワークショップ」を会場に訪れた人たちを対象に実際に行いながら、子供たちに行っている性教育や知っている人、知らない人との距離感の取り方、接し方などについて紹介した。
また、虐待については暴力は常に力関係の中で起こり、強い者から弱い者へと向けられることや、自分で自分のことを決めずに誰かの意志に無理やりに従っている状況は暴力を受けている時だと理解することを訴えた。
橋本さんは「誰であっても人が人を支配することはできないし、してはいけないということを理解すれば被害者にも加害者にもならずに互いに尊重する人間関係を構築することができる」と話した。
会場には、100人を超える参加者が訪れ、児童虐待の未然防止や被害を受けた子供たちに対する支援のあり方について、橋本さんの講話内容に聞き入っていた。