2014年12月9日(火) 8:55

「琉大文学」(行雲流水)

 『琉大文学』の復刻版(全5巻)が、東京の不二出版から出版された。『琉大文学』は1953年、琉大国文科の学生が中心になって結成された「琉大文芸クラブ」の原龍次(松原清吉)と新井晄(新川明)を編集者として創刊された


▼創刊号の編集後記には「文学はある目的のための手段ではない。―吾々は純文芸への強い希いで『琉大文学』を発刊する」とあり、当初、掲載された作品は詩や小説が主であった。作品の内容についての批判が掲載されだしたのは第6号からで、変化する時代状況の中で次第に思想性、社会性をおびるようになる


▼この時代、アジア・アフリカでは反植民地主義が高揚、国内では、何のため、だれのための文学かということが議論されていた


▼沖縄では、伊江島や伊佐浜で米軍による土地の強制接収が行われ、プライス勧告にそって、軍事基地を永久保有することがもくろまれていた。『琉大文学』の同人たちは、それに抵抗する姿勢をとっていく


▼また、米軍の政策に反して、日琉は同一民族だという主張や琉球文化への認識の深まりもあって、反「異民族支配」への世論が高まっていく


▼現在につながるアイデンティティーの原点がそこにあると、創刊に当たった松原清吉氏は強調する。なお、第1巻には、氏の作品『病床日記』、『静けさ』、『漁夫』、『松助の自傳』、『綾子』が掲載されている。『松助の自傳』はハンセン病を患う男の日々の情感を描いた哀感ただよう作品である。テーマと発表時期の歴史的意味とあわせて、高く評価されている作品である。

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