2015年1月1日(木) 8:52

宮古圏域 共に発展/新春インタビュー

活力あふれる年に/市制施行10年を迎え
宮古島市 下地敏彦市長


下地敏彦市長

下地敏彦市長

 -2014年を振り返って思うことは


 昨年は教育分野で大きな前進があった年だった。学校適正化によって子どもたちの教育環境を整えようということで、教育委員会とも議論を重ねながら、適正化に取り組み、教育環境の整備を行うことができた。来間中学校の下地中学校への統合をはじめ、伊良部島では「小中一貫校」という新たな形も提案された。宮古島の子どもたちの教育環境をしっかりと整える方向ができたと思っている。それに連動し、学力も向上してきた。島の将来を担う子どもたちの人材育成は緒に就いたと思っている。


 -昨年、伊良部大橋が連結し今年開通するが


 連結式に参加して非常に感慨深いものがあった。30年前に伊良部島の人たちから強い要望があり、当初は実現不可能だと思われていた事業が工事を始めて10年目にしてつながるということは伊良部島の人たちの思いや夢がかない、ますます島が発展し、宮古島の振興発展にもつながる。


 -昨年やり残した課題はあるか


 大型プロジェクトは着実に進んでいる。図書館と公民館事業、スポーツ観光レクリエーション施設建設などがあるが着実に進んでいる。天然ガスも事業化に向けての問題もあるが、しっかりと県と協議しながらやっていきたいと思う。長年の懸案であったごみ処理施設ももうすぐ出来上がる。故障するたびに市民に迷惑を掛けたが、完成すれば、そういうこともなくなると思う。


-防災面での課題は


 防災計画は作ったが、市の関係部局、職員、市民に対して十分浸透できなかった部分があった。初めて「特別警報」が出たが、その時の対応は市民から批判を受けた。軽率だったと思う。対策は万全であったが、甘さがあったことは否めない。きちんとした対応で、人命、財産をきちんと守ることをあらためて皆で考えなければならない。


 -知事選と衆院選について国と県との関係に変化はあるか


 県と市の関わりは基本的に県政が変わっても、どういう事業をするかでの関わりだと思う。宮古島の総合整備計画に基づいてさまざまな事業を要請し実現している。これからも県と連携を取り、着実に事業の執行をしていきたいと思っている。


 -2015年の重要施策は何か


 今年は市制施行10周年に当たる。大きな節目の年だ。10周年を市民、郷友の皆さんと大いに祝いたい。さらに宮古島の発展に皆で頑張ろうという形の式典にしたいと思う。地域の均衡ある発展は「言うは易く行うは難し」だが、大型プロジェクトをそれぞれの地域に配置することで進められると思う。まず、地域振興は地域が主体にならなければならないと思う。地域がやりたいことをどんどん提言してもらえれば、地域と一緒になって振興策を進めていきたいと思っている。


 -いよいよ伊良部大橋の開通を迎えるが


 大橋の開通によって、いつでも自由に往来できるという状況になる。伊良部の振興発展には大きなインパクトがある。観光、産業の面では大きな変化が表れる。宮古島全体のバス路線再編が必要となり、大橋開通を期に宮古全域のバスの利便性をより良いものにしていくことには大きな意味があるだろうと考える。


 -子ども・子育て支援新制度について


 公立幼稚園の「預かり保育」など、幼保連携をどうするかという課題はあるが、国の制度もこれからきちんと整備されるだろう。当面は幼稚園、保育園ともに保護者の意向を十分尊重しながら対応していきたいと思う。現状より保護者負担が重くならないようにするのが基本方針だ。できるだけ負担を軽くし、子育てがしやすい環境をつくる。保育所、幼稚園の支援策は別建てでしっかりと考えていきたい。


 -農業振興について


 製糖工場の年内操業が昨年始まったことはとても大きなことだ。農家の複合経営のチャンスも生まれてくる。このチャンスを農家もうんと活用してほしい。それに対する支援もしっかりやっていきたいと思う。肉用牛も高値で安定しているので、県の畜産共進会宮古島開催も、宮古牛の質を向上させるという意味でも大きなインパクトになる。


 -宮古島観光のあり方はどういう形を望んでいるか


 来間島での大型ホテルが今年早々に着工される予定だ。リゾート保養型・長期滞在型ホテルだと聞いているので、現在のホテルとは違う形態のものができる。石垣との比較ではないが、これからの観光形態は、時間をゆったりと過ごすというスタイルが宮古島観光にふさわしく目指す方向だと思う。観光客の多い少ないはあまり意味がなく、宮古は宮古のペースでやっていけばいいと思う。一方では、今年から直行便も増える。チャーター便も増えるので、宮古島のアクセスもよくなり、宮古空港の整備も始まる。アクセスでも充実してくると思う。そのようなことに期待しつつ、宮古の観光形態のあり方を考えたい。


 -市民に向けて発したいことは


 いよいよ伊良部大橋が架かり、スポーツ観光施設の整備も始まる。図書館も平良の児童館も出来上がる。今年はさらに宮古島の社会基盤、教育基盤もしっかりとしたものができると思う。伊良部地域でも土地改良事業ができるようになる。農家も安心してより生産に励める。伊良部地域の生産量も上がり、すべての分野で基盤ができることは明るいことだ。活力あふれ穏やかな1年にしたいと願っている。落ち着いた穏やかさを求めていく年にしたい。

村民参加型の行政を/新しい発想で事業展開
多良間村 伊良皆光夫村長


 

伊良皆光夫村長

伊良皆光夫村長

-2014年の成果について


 ハード事業については遅れていたコミュニティーセンター、教員宿舎、水納島津波避難施設に完成のめどが立った。土地改良事業は中皿西地区が完了。真津阿地区、水浜地区も順調でマガリ地区も着工した。カッジョウ地区の採択も取り組んでいる。農地保全整備事業も大仕出地区、土保利地区、真津阿地区で進められている。また老朽化した簡易水道管の新たな敷設も新規事業として始まった。ソフト事業については村政施行百周年記念事業で公募・決定した「たらぴん」が制作され、多良間をPRする顔として期待している。また多良間村のサトウキビ全農家がエコファマーとして県認定された。これは多良間産黒糖の安全PRと知名度アップになる。今後は付加価値をつけた特産品開発を行い、販売を進めたい。ほか世界農業遺産登録の選定はかなわなかったが、申請は今後の基礎・参考になる。また低炭素地域づくりとして再生可能・省エネルギー事業化の検討を行い、3月までに推進方策をまとめたい。石垣・多良間航空路線は10月の運航に向け、利用促進の協議を行っている。


-少子化・過疎化対策等について


 少子化対策は子育て応援として、小中児童生徒の給食費、幼稚園の入園・保育料、高校卒業までの医療費、児童生徒の各種インフルエンザ予防接種の無料化をそれぞれ実施している。過疎化対策としては結婚祝い金、出生祝い金、修学・入学祝い金、定住奨励金、住宅の新築・購入奨励金など、それぞれ増額した。


-農業振興策と今後の展望について


 サトウキビは灌水用タンク一式を10機そろえ、干ばつ・塩害被害を最小限にするほか、防虫防除対策も実施している。肉用牛については繁殖雌子牛奨励金を増額し、増頭に取り組んでいる。また「北福波」の系統保留のため奨励金を新設。「隆の邦」の精液も300本導入し、農家に無料で使用実施している。その他、葉タバコ、カボチャ、ノニ、他の作物についても所得向上につとめる。


-多良間~石垣路線再開と観光産業の取り組みは


 この路線は利用率が低く運航を止めた経緯があるが、10月再開に向けて宮古島市・石垣市と連携して利用の向上を図る。観光産業については、誘客推進イベントとして八月踊り、スツウプナカ、一周マラソン大会、ピンダアース大会等のPRと誘客活動に取り組む。また島の豊かな自然を生かし「癒やされる島たらま」をPRしていく。今後の取り組みとしては、農業・漁業などの観光客用体験メニューの開発、民泊事業所の開拓指導、コミュニティ-施設の利用促進、星空観察施設や場所の指定設置、水納島観光ルートの開発、多良間島体験修学旅行、スポーツ交流、日本で最も美しい村・多良間県立公園の活用などを中心に計画的に観光施策を実施していく。


-2015年の抱負、新年を迎え村民へ


 全ての事業の着実な執行と一括交付金の有効活用により、子育て支援、過疎対策、教育、観光、人材育成、危機管理体制の充実、生活環境の整備など新しい発想を取り入れた事業展開と村づくりを進める。多良間村の素晴らしさを子どもたちに伝え、残していくため、村民一人一人がしっかりと未来に希望と生きがいを持ち、豊かに安心して暮らすことのできる村づくりのため、自分に何ができるか、自分にできることは自分で、という主体的な行動と、行政への積極的な要望・意見・発言などを行い、行政参加をしてほしいとお願いする次第だ。村民参加型の行政のあり方こそが、今後の行政を進める上で、最も重要であると考えている。