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2015年1月8日(木) 8:55

「予感」(行雲流水)

 年が明けて、サトウキビ農家は忙しそうだ。さいわい、今年の作柄は上々のようで、農家の表情は明るい


▼しかし、安閑としていられない事情もある。今年は、TPP交渉の山場が控えているからだ。サトウキビ代金の約80%は国からの交付金。その財源は輸入砂糖類に課す関税・調整金だが、世界の潮流は関税撤廃へ向かっている


▼安倍内閣は引き続き、砂糖、牛肉など5品目を特例扱いする方針だが、交渉ごとには相手がある。〝関税死守〟か、欧米型の〝直接保障方式〟への切り替えか、先行きは不透明だ


▼為替、エネルギー、気候変動、安全保障などをめぐる国際環境も不透明だ。超大国としての米国の影響力が衰え、中国が台頭するなど、問題解決のための国際的枠組みが流動化しているからだ。今年の国内政治・経済は、国際情勢に翻弄(ほんろう)されそうだ


▼県政では、翁長新知事の舵取りに期待が高まる。が、基地や沖縄振興策をめぐる対政府交渉が円滑に進むかどうか。首相が主宰する沖縄政策協議会の行方が気になる。予算折衝は、従来の官邸主導から財務省主導へ移る可能性がある。財務官僚をどのように論破して予算を獲得するか。周到な理論武装が必要だ


▼ともあれ、宮古島を元気にする主役は地元だ。市民個々人が各自の持ち場で創意工夫をこらし、挑戦することが肝要だ。とりわけ指導機関には、職業倫理としての使命感があるはずだ。その達成には熱意と努力が伴う。変化への対応力とさらなる向上心を培って元気な宮古にしていくよう期待したい。