2015年1月28日(水) 9:00

来月4日スタート/イネヨトウ防除

全島で延べ3000人参加へ


イネヨトウの防除作業を前にフェロモンチューブの設置手順を確認する作業班長ら=26日、JAおきなわ宮古地区本部ホール

イネヨトウの防除作業を前にフェロモンチューブの設置手順を確認する作業班長ら=26日、JAおきなわ宮古地区本部ホール

 サトウキビに被害を及ぼすイネヨトウの防除作業が来月4日に始まる。フェロモン剤を使用して成虫の交尾を阻害する交信かく乱法を全島で実施。防除対象面積6050㌶は国内最大規模となる。26日には作業説明会が開かれ、各地の作業班長がフェロモンチューブの設置手順を確認した。作業には農家ら延べ3000人以上が参加する。


 イネヨトウはメイチュウ類に分類され、その幼虫がサトウキビの茎内を食害して芯枯れ等の被害を引き起こす。宮古、八重山地区を含む県内の広い範囲で被害が確認されている。


 これを防除するポイントは、▽雑草(イネ科)の防除▽植え付け・培土時の粒剤処理▽被害発生時の乳剤散布▽フェロモンチューブの設置―。今回、全島規模で実施されるのがフェロモンチューブの設置だ。


 このフェロモンチューブを使用する交信かく乱法は雄の成虫を雌のフェロモンで誘引し、交尾を阻害して次世代の幼虫発生密度を抑える防除法だ。すでに防除効果は実証されており、被害が拡大している宮古地区においても効果的な防除が期待されている。


 今回の防除では、1巻50㍍のフェロモンチューブを3万1348巻、チューブを巻き付ける竹の支柱22万5950本を導入し、各地のほ場に張り巡らせる。予算は宮古地区だけで3億円以上が投じられる。


 チューブは基本的にサトウキビ畑内に設置。竹の支柱を使って地上数十㌢の高さに張り巡らせる。チューブが地面についたり、指定場所以外に設置したりすると防除効果が薄れるため正しい設置が求められる。


 今回の防除では大きな効果が見込まれるが、関係団体は「この防除法はあくまで成虫の交信をかく乱して卵を産ませない技術。防除しても、虫のすみかの雑草除去などをしなければ再び発生して同じことを繰り返すことになる」として注意を呼び掛けている。


 防除で使用する資材は今月31日に宮古に届く。その後、来月3日から各農家に配布を開始。翌4日に平良福山で開かれる全島防除開始イベントが事実上の防除スタートとなる。


 説明会には約150人が参加し、チューブの設置手順を入念に確認。一斉防除に向けて気を引き締めた。