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行雲流水
2015年7月18日(土)9:02

【行雲流水】「新聞の個性」

 新聞は政治的な立場の左右どちらであれその色合いを払しょくできるものではない。時の政権に批判的な立場をとる新聞とそうでない新聞の違いが紙面に如実に表現されるのだ

▼インターネットが普及していないころの情報源は特定の新聞に限られていたのが、今ではネットを通して迅速にさまざまな情報に触れることができて、個別に新聞の特性を知ることができるようになった

▼政治に関する記事は記者や新聞社によって記事の書き方・編集方針に違いがあり新聞の個性となっているのである

▼7月15日、安全保障関連法案が衆議院特別委員会で可決された。その時の様子を新聞はどう伝えたか。政権を批判する新聞は国会の外で法案採決に抗議する人たちを大きく取り上げ、全国で政権批判が盛り上がっているかのような報道になっている。法案に反対する市民運動を支援、あるいは迎合する内容の記事だ

▼政権に批判的でない新聞は、法案審議にかかわった政府・与党の幹部と法案に反対する野党幹部のコメントを記事の主体にしている。冷静なものだ。新聞社の編集方針にイデオロギー的偏りがあると必然的に記事そのものが編集方針に沿った記事となるし、イデオロギーにこだわりがなければ出来事を平静に伝えることになる

▼新聞の役割は、あくまでも事実を伝えることにあるはずだが、法案反対の市民運動をあおり立てる新聞もある。それも事実に基づくものだろうが市民運動は派生的なものであって本論ではない。編集がそれにこだわると反対運動に読者を誘導することになる。法案採決の是非は読者の判断に委ねるべきで、新聞がキャンペーンを張ることではない。

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