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行雲流水
2015年12月22日(火)9:01

【行雲流水】「宮古郷土史研究会の40年」

 宮古郷土史研究会(会長・下地和宏)が創立40年を迎え、『宮古研究』第13号を発行、先日その祝賀会が催された

▼同会は毎月定例会をもち、研究発表や設定したテーマにもとづく研究討議を行っている。また、シンポジウムや講演会等を開催している。これらの活動をもとに隔月ごとに発行される「会報」は205号に達した。集積された膨大な研究の成果は、研究の継承・発展のための貴重な財産となろう

▼この会は研究成果の普及にも力を注いでいる。郷土史関連の講座(各5~10講)はこれまでに38回開講されている。また、『宮古の史跡を訪ねて』を発行、市民を対象に「史跡めぐり」や「戦争遺跡めぐり」を実施している

▼シンポジウムでは、「人頭税とその廃止運動」、「宮古文化の源流」、宮古の歴史研究の先駆者である「稲村賢敷」と「慶世村恒任」、「ネフスキー」、「宮古の森・水・ひと」、「宮古の『旧記』編さん」、「宮古のアイデンティティー」等をテーマに取り上げている

▼フォーラム「戦後70年と宮古」(~次世代の宮古を考える~)では、戦後の沖縄の歴史を概観、祖国復帰運動や反基地運動、与那覇湾淡水湖化計画や水源地付近にゴルフ場を造る「ラ・ピサラ開発計画」を撤回させた市民の運動を評価、戦争や自然破壊で、再び悔いを後世に残すことのないよう、無関心を戒め、努力しようと熱く語られた

▼祝賀会では、会員の喜ぶ声と、非会員の「郷里に誇りが持てるようになった」という声が聞かれた。「汝の立つところを深く掘れ、そこに泉あり」(伊波普猷)。

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