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【特集】新年号
2016年1月1日(金)9:08

下地

学びと交流で活性化
先人の知恵学ぶ講座など実施/来間島大学まなびやー


ススキほうき作りを体験する参加者たち=3月21日

ススキほうき作りを体験する参加者たち=3月21日

 来間島の住民や一般市民、観光客を対象に、来間島について知ってもらう講座や交流の場となるイベントなどを開催しているNPO法人「来間島大学まなびやー」(砂川葉子理事長)。「学びと交流で島の活性化」をテーマに、これまで島の先人たちから受け継いだ知恵や技、自然、文化などを学ぶ講座や島案内人育成事業などを行ってきた。現在は方言カレンダーの作成にも取り組んでいる。

 同法人は、来間島の伝承文化や知恵、技の継承のための伝承文化継承事業や地域福祉の充実を図るための社会福祉事業、Uターン・Iターン者の定住支援のための移住支援事業などを行い、学びと交流により来間島を活性化させ、高齢者も子供たちもともに島の未来を築き、生き生きと暮らせる社会の実現に寄与することを目的に2013年に任意団体として発足。14年12月にNPO法人となった。現在メンバーは13人。

 同法人が結成されるきっかけは来間中学校の下地中学校への統廃合決定だったと語る砂川理事長。「廃校が決まったとき島の人の落胆が大きく、今後島はどうなっていくのかという不安があった。学校という行政機関がなくなるのなら、それに代わる組織が必要なのではとの考えから結成した。島のみんなの心のよりどころとなればとの思いを込めて学校を意味する『まなびやー』という名称にした」と説明する。

 これまでに「来間島に行こう!学ぼう!感じよう」と題して、島のおばあから習うサニン餅づくりや方言講座、介護講座、島のリズムでゆったりとベビーマッサージ、島の森の恵みでクリスマスリースづくり、島の恵みで貝殻アート講座、来間ガー見学会などを行ったほか、島案内人育成実地研修事業、戦跡巡り、みそ作り、ススキほうき作り講座などに取り組んできた。
 砂川理事長は「島にあるものを島の人たちや島外の市民、観光客などとともに学ぶこと、そして来間の情報を発信していくことが目的。島の素材をどう生かして、どう見える化していき、それをどう生活に落とし込んでいくかということを楽しみながらやっていきたい」との思いを語る。

 現在はコザ信用金庫からの助成金を活用した方言日めくりカレンダーの制作に取り組んでいる。ただ宮古方言といっても地域によって違いがあることから、どういう言葉を使うか市内の学校に意見を聞きながら検討を進めているという。

 今後について砂川理事長は「これからは市内の他地域とつながっていく取り組みもしていきたい」との抱負を示した。


スポーツ、文化で活躍/下地中
代表3年生5人紹介


各分野で活躍する(前列左から)花城さん、砂川さん、(後列左から)福岡君、友利君、與那覇君=下地中学校

各分野で活躍する(前列左から)花城さん、砂川さん、(後列左から)福岡君、友利君、與那覇君=下地中学校

 現在108人の生徒が在籍している下地中学校(久高三彦校長)。昨年1年間、スポーツで九州大会や県大会に出場したり、作文や三線演奏で入賞、北方領土への視察事業に参加するなど文武で活躍している5人の3年生にこれまでの実績や今後の抱負を聞いた。

 福岡竜大君は水泳の九州大会に出場し50㍍自由形で4位に入賞。県大会では50㍍自由形を大会新記録で制したほか100㍍背泳ぎでは2位となった。昨年を振り返り「県大会で全中学の標準記録を突破することを目標に練習を頑張ってきたが0・13秒足りず、県中学新記録にも0・03秒足りない結果に終わってしまい、とても悔しかった」とした上で「今年はインターハイの標準記録を突破し、2年後、3年後には日本でトップクラスの選手になれるよう練習を頑張っていきたい」との思いを語った。

 與那覇達也君は陸上と野球、英語ストーリーテリングコンテストで県大会に出場したほか、台湾交流やハワイホームステイに参加した。「中学校最後の年になるので自分の中で『やれることは全部やろう。上を目指そう』と決め、あらゆる面で上を目指し、自分にできることはすべて挑戦するつもりでやってきた」という。今年の抱負としては高校受験合格と高校生活を自分らしく楽しく過ごしていくことを挙げた。

 友利幸一朗君は2年生の時に参加した本土派遣豆記者で学んだ北方領土について関心を持ち、昨年は夏休み期間に行われた北方領土青少年現地視察に参加。4泊5日の日程で北海道に滞在し、北方領土の視察や元島民の体験談を聞くなどして認識を深めた。「参加することで北方領土問題をさらに身近に感じることができた。今年は高校生になり新しいことをたくさん学ぶことができる年となる。目標をしっかりと持ち、目標に向け過ごしていきたい」と語った。

 花城夕梨々さんは税に関する作文で日本税務協会長賞、第1回とうがにあやぐ大会では市制10周年記念賞、第10回なりやまあやぐまつりではインギャー賞を受賞。国立劇場おきなわで三線演奏などを披露する「夢ステージ」にも参加した。「税の作文では全国で上位の成績を残すことができ、税についてたくさんの学びを得ることができた。夢ステージでは、これまでやってきた三線を生かして大勢の人に喜んでもらえるということは本当に素晴らしいことなのだと学べた」と振り返る。今後の抱負としては「高校生になっても多くのことを学びながら、たくさんの経験をしていきたい」との考えを示した。

 砂川亜美さんは生徒会長を務めているほか、人権の作文で宮古島人権擁護委員協議会長賞、宮古地区PTA連合会主催の意見発表会で優秀賞を受賞している。「3年生という最年長として責任感であったり、年上としてどうあるべきか、生徒会長としてどんなことをすれば役に立てるかということをたくさん考えた1年だった。今年は夢を実現するために目標を作って、その目標に向かって頑張っていきたい」と語った。

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