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行雲流水
2016年1月26日(火)9:01

【行雲流水】「文化の振興」

 「真理は万人に求められることを自ら欲し、芸術は自ら愛されることを自ら望む」。これは岩波文庫発刊に際して述べられた「読書子に寄す」の冒頭の言葉である。この言葉は、「生きる内容として文化を持っている」ことが人間の本質だと読みかえることができる

▼以前勤めていた職場では、多くの職員が油絵を描き、展示会を開いた。また、俳句のサークルができて、「句集」を発行するまでになった。会員は、自らの可能性の開花を喜び、ともに向上する仲間と触れ合うことで、生活内容を豊かにした

▼百花繚乱。宮古島市には学術、芸術、スポーツ、芸能等、約40の研究会や同好会があって盛んに活動している。それらをまとめているのが宮古島市文化協会(会長・大城裕子)である。同会は、市民文化祭を主管するとともに各部会の日常活動を支援している。さらに、宮古の自然と文化の保存、継承のための諸事業を推進している

▼本紙で詳しく紹介されたように、このたび、県文化協会賞の功労賞を受賞した中村逸子さん、奨励賞の宮城公子さん、団体賞の女声コーラス「すなかぎ」を祝う会が23日、市内ホテルで開かれ、受賞者に祝福の温かい光が注がれた

▼祝賀会で城辺女声コーラス「すなかぎ」は、城辺の愛唱歌に決まった旧城辺町歌を声を和して誇らかに歌った。「古き歴史は土と生き/祖先の教え/胸にしむ」、「力合わせて築きゆく/永久に栄えよ城辺町」

▼品格のある地域づくりには、自然と伝統文化を守り、多彩な文化を振興させることが不可欠である。

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