2016年1月31日(日) 9:01

親子の間に欲求の対立が生じた場合に最もよい解決法について

日本親業協会親業インストラクター 福里盛雄(ふくざと・せいゆう)


1 なぜ、親子間に欲求の対立が生ずるのか。


 親子といえど、各人は独立人格者であり、それぞれの欲求を持って生きています。そして、その欲求が対立する場合があります。例えば、車は1台しかない。雨が降っているので、雨に濡れると風邪をひくし、濡れると会社の仕事にも差し支えるから、父親は自分が車を使いたいと思っています。子どもは、濡れて学校へ行くと、勉強に集中できないから、自分が車を使いたいと思っています。この場合は、親の欲求と子の欲求が対立しています。この状態を欲求の対立と称しています。お互いの欲求が対立するときは、封建的父権制度の時代には、父親の欲求充足が優先されていた。従って、父親が優先的に車を使うことは当然とされていました。ところが、時代思想が変わり、人は親子でもその人間の価値は平等に尊重されることになりました。従って、その欲求も平等に評価されなければならない。
 この例のように、1台の車の使用を巡って、親と子の間に欲求の対立が生じた場合、いろいろな解決方法が考えられるが、どのように解決した方がよいのでしょうか。


2 親業では、欲求の対立の解決方法について、下記のように説明されています。


 第一子勝ち法、第二親勝ち法、第三勝負なし法の3点から、親子間の欲求の対立の解決策について説明しています。
 第一子勝ち法とは、子の欲求に従って問題を解決する。すなわち、車を子どもが使う。親の欲求に子の欲求が勝ったことになる。
 第二親勝ち法とは、親の欲求によって問題を解決する。親が車を使用することになります。この場合は、親の欲求が、子の欲求に勝ったことになる。
 第一法も、第二法も、問題は解決されたように表面的には思えますが、新たな問題課題が起きます。まず、第一の子勝ち法で問題を解決すると、子どもは問題が起きるとき、自分の考え通りに解決されるものと勘違いし、自己中心が強くなり、わがままな子に育つ可能性があると言われています。第二法の場合は、子が受身的になり、指示待ち、命令がなければ自分から積極的に自分の考えで物事を処理しない消極的な性格になる可能性があると言われています。お互いに同じ欲求を持っていながら、一方の欲求だけが尊重され、他方の欲求は無視されるという問題解決の仕方は望ましいとは思えません。
 そこで、第三法勝負なし法が考えられる。第三法の勝負なし法はどちらの欲求も充足されるように対立の問題を解決する。お互いが解決策を出し合い、出された多くの解決策から、2人にとって一番良いと2人で合意し方法を選択する。1台の車の使用を巡る親子の欲求の対立の場合、誰が使用するかの問題について、父親が子を学校まで送る。学校帰りは、父親が迎えにくるまで図書館で勉強していることに話し合いができました。その他の案についてもどんどん出す。案を出す段階は、その案についての評価はしない。案解決策を出し終わってから、一つ一つ吟味し、2人の合意によっていずれかの一つの案に決定するのです。さらに考え直して最も良い方法があれば、また、変更してもよいのです。
 第三の勝負なし法によると、問題課題に対して逃げることなく、積極的に向き合う性格が養われるようになる。創造性豊かな、思いやりのある、協調性のある人間になることは確実です。親子の欲求の対立が、親子関係を悪化させるのではありません。欲求の対立の解決の仕方が良ければ、それによって親子関係は、信頼が深く厚くなり、家庭も明るくなると確信します。

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