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行雲流水
2016年6月28日(火)9:01

【行雲流水】「慰霊の日」

 沖縄は6月23日、「慰霊の日」を迎えた。20万人を超える尊い命を奪った沖縄戦から71年がたつ。この日、糸満市摩文仁の平和祈念公園では「沖縄全戦没者追悼式」が行われた。また、宮古島市でも「市全戦没者追悼式・平和祈念式が行われ、戦没者のみ霊を慰め、平和の誓いを新たにした

▼宮古島市総合博物館では「慰霊の日・平和展」~宮古における日本軍の展開~が行われた。展示は「戦争の足音」から始まり、「日本軍の宮古入り」、「繰り広げられた戦い」、「新発見された戦争遺跡の紹介」と続き、宮古で展開された戦争の全体像を知る絶好の機会を提供した

▼戦争は、突然やってくるものではない。「戦争の足音」では、「忠魂碑の建立」、「久松五勇士の顕彰」、「博愛記念碑建立年事業」で戦意の高揚を図り、「国家総動員法」で、経済統制や言論統制が強化され、戦争態勢が整えられた

▼「博愛記念碑」が建立されて60年もたつ1936年、国は広田総理大臣参加のもと建立60周年記念式典を盛大に挙行する。それから10日後、日本はナチス・ドイツと防共協定を結び、1940年には日独伊三国軍事同盟を締結して、対米英戦争へと突き進んでいった

▼この戦争で、宮古には3万人の兵士が駐留、連日米英軍の攻撃にさらされ、展示写真に見られるように、街は焦土と化した。また、飢餓とマラリアで多くの人が犠牲になった

▼「戦争を避けるという目的は、他の目的に優先されなければならない」。しかし、経済至上主義、覇権争いが世界を危うくしている。

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