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日曜訪問
2016年7月31日(日)9:01

【日曜訪問】洲鎌律子さん(71歳)/宮古合唱連盟会長

心のハーモニーに寄り添う


洲鎌律子さん

洲鎌律子さん

 宮古合唱連盟が発足して20周年の節目を迎えた。それを記念して去る3日には、同連盟が主催して第20回の「合唱祭」が開かれた。会場となったマティダ市民劇場にとってもオープン20周年の節目だった。宮古島市の文化の殿堂ともいえる劇場の誕生は、市民の文化活動に大きなインパクトを与えた。こけら落としのイベントとして催されたのが「第1回合唱祭」だった。以来、歩みを重ね、今や宮古の合唱シーンを代表する催しとなっている。

 その活動の要として指導を続けているのが会長の洲鎌律子さん。宮古の合唱シーンを語るうえで洲鎌さんの名を欠くことはできない。

 宮古で初めて平良第一小学校に「合唱部」を発足させた。当時、洲鎌さんは20代。NHK合唱コンクールでの入賞など、さまざまなコンクールで結果を示し、県、九州、そして全国と児童たちを導いた。

 その半世紀にも及ぶ音楽指導の歩みについて洲鎌さんは「音楽教師を目指して本土の大学に進みました。山梨県の都留文科大学ですけど、厳しい指導をいただきました。その間、全国レベルの合唱コンクールに参加する機会などもありまして、生の素晴らしい音楽に触れるという経験が、その後の私の音楽指導の基礎となった気がします」と始まりを語る。

 そして大学を卒業し、教員として神奈川県の相模台小学校で3年間勤めた後、故郷の宮古島に戻り同様に小学校で教職に就く。

 以来、「良い音楽」に触発された感性の赴くままに音楽活動を重ねる。特に小学校で合唱指導に携わるようになってからは、それに特化されたかのように情熱を傾ける。音楽を通じて子供たちの心のハーモニーに寄り添った。

 市民劇場のこけら落としとなった連盟主催の「第1回合唱祭」には、遠く姉妹都市の東京世田谷区からも区民合唱団の面々が駆けつけ友情出演、交流のハーモニーを響かせた。それから20年。20回の節目には再び世田谷からの有志をはじめ、地元のコーラスを愛するさまざまな団体が参加。ほとばしる情熱を披露した。心に残るだろう光景に洲鎌さんは「いいですね。音楽を愛する心のハーモニーです。その広がりに今後も一助となれれば」と結んだ。

 洲鎌 律子(すがま・りつこ)下地字来間出身。1944(昭和19)年11月3日生まれ。(下地字来間出身)

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