中立・公平に審理/那覇地裁平良支部
子どもたち模擬裁判体験
那覇地方裁判所平良支部(橋口佳典支部長)で9日、「夏休みこども見学会~裁判のしくみを知ろう~」があり、子ども12人とその保護者らが参加。放火事件の模擬裁判が行われ、子どもたちが裁判官、検察官、弁護人、裁判員の役割をそれぞれ分担し、中立公平に審理を進めた。
模擬裁判の起訴状によると、被告人は、平成28年3月15日午後9時ごろ、宮古島市平良にある市民公園において、中に人のいない木造の古い物置小屋を燃やそうと決意し、持っていたライターで新聞紙に火をつけた。その物置小屋の壁の下側の隙間にその新聞紙を差し込んで放火し、宮古島市が所有する物置小屋の壁の約0・1平方㍍を燃やした。
全員が慎重に審理。裁判官は、判決の主文で判決を言い渡した。
参加者らは、模擬裁判に先立ち、DVD「リホちゃんナビすけの裁判所ってどんなとこ?」を鑑賞した。
同支部の職員が、裁判所には最高裁判所、高等裁判所、地方裁判所、簡易裁判所、家庭裁判所と五つの種類があることを説明。また三権分立の立法権(法律をつくる権限)、行政権(法律に基づいて政治を行う権限)、司法権(法律に基づいて裁判を行う権限)についても説明した。
同支部では、裁判所や裁判所の仕事をより身近に感じてもらい、進路や将来の職業を考えたり、また、裁判の仕組みや裁判所の役割などに関心を持ってもらう機会とするのが目的で開催した。