「増やせという人が多い」/議員定数
現状維持求める声も
市議会の議会改革調査特別委員会(下地明委員長)は12日、議員定数で意見を交わした。委員からは現状維持を求める声が多く、中には「議員を増やせという人が私の周りでは多い」と主張する委員もいた。
新城元吉氏は「議員を減らすと、人口が集中している都市部の感覚からものを見てしまい、郡部の過疎化が広がっていく」と指摘。「均衡ある発展を目指すことからも、議員定数はそのままが良い」と削減に否定的な考えを示した。
上里樹氏は「開かれた議会を目指すには、定数を減らすというのはなじまない」と強調。「この規模が適正規模だと議会が示すのはどうか。議員を増やせという人が私の周りでは多い」と語った。
嵩原弘氏は「われわれは実際に定数を削減してきた」と合併時の28人から現在の26人に削減したことを説明。「議員の数をこれだけにしなければならないという根拠はない。市民は10人でも多いというし、マスコミは削減、削減と根拠のないことを言っている。私は現状維持でいくべきだと思う」と話した。
富永元順氏も現状維持を主張し、「5市町村が合併してから、議員の行動範囲は倍以上に増えている」と理由を述べた。
高吉幸光氏は「宮古島市の定数は今がベスト」と述べ、今回は削減を見送り現状維持が望ましいとした。理由として「6~7人が毎回選挙で入れ替わる。新しい人が入る余地がある。それを減らすとなると、少数の意見を持っている人が入ってこれなくなる可能性がある」と持論を展開した。
國仲昌二氏は「市民に対して、現状維持で納得できるような説明ができるのか」と反論した。
濱元雅浩氏は、会派でまとまった意見だとして「22人を軸としたラインが妥当。一議員の持つ議会での力と権利の大きさを考えた場合、議員を減らすのも一つの考え方」と削減に積極的な意見を述べた。
新里聡氏は「議員数は減らさなくても良いが、それで市民に説明責任が果たせるのか」と疑問を呈し、「私の周りには減らせという声が多い」と述べた。
垣花健志氏は「市民が議員を減らした方が良いというのは財政的要因が大きい」と述べ、定数削減が財政面にどれだけの効果が出るかを調査すべきだとした。
粟国恒広氏は「まずは、この委員会で削減するのか、増やすのかを決めるべき。市民はそれが一番関心がある」とした。