2016年8月15日(月) 9:01

【私見公論】我流農業/西田 研

1 台風対策
 (1)防風生垣
 畑の周辺と内側にススキを植え防風生垣にしました。間隔は試行錯誤の途中ですが効果は十分です。台風時期になると先端部分を切り、強風でしなり高さが低くなることを防止します。列の半分を刈り取り、堆肥として利用します。ススキの根が作物の邪魔をしないように列の横を掘り下げてあります。年間刈り取り量は推定で5~8㌧になります。ススキにはカヤバチが営巣しますが、巣の高さが来襲する台風の強さを教えてくれると思っています。



 (2)可動式棚
 いわゆるパタンキュウです(P/Q)。つる性の作物を栽培するためのものですが、台風時には倒して作物にネットをかぶせることで被害は、ほとんどありません。P/Qは、ビニールを張れば雨除けにもなります。地産地消を推進するために関係機関によるP/Qの可能性研究が行われることを望みます。



2 堆肥
 (1)堆肥とは
 故郷では稲わらで堆肥を作っていました。屎尿(しにょう)をかけ発酵させ、冬場に切り返して春の使用に備えます。切り返し作業は大変な重労働でした。中国の黒竜江省では(冬場は氷点下4お度になる)、麦わらと馬・豚糞などを混ぜてから積み上げて表面を粘土で塗り固めるというものでした。そうすると内部の発酵熱は60度にもなり堆肥作りが可能になるとのこと。しかし農民は、この作業が全て手作業で過酷なため受け入れませんでした。アフリカでヨーロッパの援助機関が指導していた方法も原料を積み上げ、切り返しを行うというものでしたが暑い地方での重労働のため普及していませんでした。


 私が参加したニジェール国での砂漠化防止対策プロジェクト(北緯13度付近)では、野菜を作る婦人たちはヤギの糞を畝の表面に散布してキャベツやタマネギを栽培していました。カメルーン国(北緯6度付近)の熱帯雨林の地面は落ち葉でフワフワ、高さ3お㍍を超す樹木がそびえていました。これらの経験は堆肥(有機物)の作り方と使い方は温度と降雨条件で異なる方法を選ぶ必要があるということでした。


 (2)堆肥原料
 農業を始めた時、読んだ本は昭和3お年代の山間地の農法に関するものです。そこでは馬糞の利用が一般的でしたが、興味を持ったのは青草を水に漬け、腐ったら使うということでした。大型のバケツを買い、ムツウサ(シロバナセンダン草)を原料に作ってみました。腐った水の匂いは相当なものですが、化学肥料なしで野菜が作れました。しかし大変な作業でした。


 次に思いついたのが防風生垣として畑の外周や内部に植えたススキの利用です。押切で細断しコンテナに入れると半日で発酵が始まり暖かくなります。発酵が終わってから圃場に運搬するのでは時間と労力が多く要ります。ヤギの糞や熱帯雨林のことを思い出して細断したススキを畝の表面に散布しました。そうすると地面に接した部分から発酵が始まり、ミミズなどの小動物が集まるようになりました。ススキの肥料成分は少なく化学肥料を併用する必要がありますが、カリ肥料は多く含まれているため、この分を節約することができるようです。公営のススキの刈場があればと思います。


3 温暖化対策
 以前、本紙で述べましたが地球温暖化が農業に与える影響は大変なものだと思います。各県では作物の選定や栽培方法の検討を行っているようです。沖縄特産が全国で栽培される時代です。今年のマンゴーは不作でしたが関係機関において原因と対策が明らかにされることを望みます。


 夏場の地産地消を推進するためには、栽培できる品種の拡大が不可欠です。このための方策として次のことが考えられます。


 (1)島野草の利用
 関係機関を動員して食べられる野草をリストアップし、種子を確保し、農家に配布するとともに、観光協会にメニューの開発を依頼する。フランスには野草を数十種類混ぜたサラダを提供するレストランがあり、北海道にその支店がありますが、地元の野草を使っているそうです。


 (2)東南アジアの野菜・果樹の導入
 関係機関が東南アジアの市場を定期的に調査し、彼の地の野菜と果樹の導入を図っていただきたい。宮古島観光の食の魅力として熱帯野菜果樹のメニューを豊かにする必要があると思います。一括交付金で現地調査を行っていただき種子の確保と栽培方法の確立をお願いしたい。

  • 宮古島の人口

    令和元年7月1日現在

    宮古島市 54,698 人
    27,554 人
    27,144 人
    世帯数 27,615 軒
    多良間村 1,141 人
    608 人
    533 人
    世帯数 521 軒
  • 天気


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