2017年5月8日(月) 9:02

島の風景を水彩画に/砂川さん画集出版

生きがいとリハビリ兼ね


壁に架かった水彩画の作品と砂川さん=平良下里

壁に架かった水彩画の作品と砂川さん=平良下里

 筋肉が硬直して運動障害などを起こす、パーキンソン病に似た症状の男性患者が、趣味で描き続けてきた絵を、このほど一冊にまとめ出版した。宮古の懐かしい風景や草花、動物などが水彩画の優しいタッチで描かれている。男性は「病気のことで時には落ち込むこともあるが、絵を描くことで前向きな考え方ができる」と生きがいやリハビリにつなげている。


 画集を出したのは平良東仲宗根に住む砂川泰彦さん(60)。小さいころから絵が好きで、相手の喜ぶ顔を見たさに似顔絵を描きプレゼントしてきたという。


 砂川さんは走ることも大好きで、那覇マラソン13回完走や駅伝大会出場など長距離選手として活躍してきた。


 そんな砂川さんが、多系統萎縮症と診断されたのは49歳の時。病気とは無縁の生活を送ってきただけにショックは大きかった。


 会社も退職し、治療に専念する日が続く中、担当医師からリハビリを兼ねて絵を描くことを勧められた。


 絵は昔から好きだったことから、心機一転。発症をきっかけに本格的な絵画制作を始めた。


 しかし、絵筆を持つ手は自由に動かせない場合もあり、その時は画用紙を手の動く方向にずらしながら作品を仕上げていったという。


 出版した画集には、荷川取の「ヌーマズー」「ウプドゥマーラ」などの昔の写真を忠実に模写した絵や、大神島、池間島などの自然豊かな海岸、新生通り、佐良浜港など郷愁を誘う風景など50点を収めた。


 砂川さんの画材は主に、自分をこれまで育ててくれた島の風景だ。「開発も大事だが、昔の風景がだんだん無くなっていくのは寂しい。絵で残していきたい」と話した。


 画集「島の光彩~郷土宮古島を描く~」は、Booksきょうはん宮古南店(電話79・0013)、ほぐし家宮古島店(74・3755)で販売している。価格は4000円(税別)。

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