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2017年11月7日(火) 9:01

【行雲流水】(本に恋する季節)

 読書推進運動協議会は、終戦まもない1947年、まだ戦火の傷痕が残っているなかで「読書の力で、平和な文化国家をつくろう」と結成され、第1回「読書週間」を開催した。今年はその第71回週間である


▼同協議会は「電子メディアの発達によって世界の伝達の流れは大きく変容しようとしているが、人間性を育て、かたちづくるのに『本』の重要性は変わらない」としたうえで、「暮らしのスタイルに、人生設計の中に、読書を取り入れてみませんか」と、呼び掛けている。今年の読書週間の標語は「本に恋する季節です」である


▼なお、春には「こども読書週間」が開催された。「幼少のときから書物に親しみ、読書の喜びや楽しみを知り、ものごとを正しく判断する力をつけておくことの大切さ」を旨に、その推進が図られた。標語は「小さな本の大きなせかい」である


▼協議会の敬老の日の推薦図書に五木寛之の『無意味な人生など、ひとつもない』などをあげている。子どもたちには、「よい本の読書」と、「よい本の選択」を、循環させたい


▼ヘルマン・ヘッセは語っている。「書物はひそかに、おまえ自身の中に、おまえを立ち帰らせる」


▼谷川俊太郎は詩に書いている。『一頁は』。「知らなかった/こんなにも深い哀しみのあることを/一頁は底なしの過去に今日も重い/知らなかった/こんなにも高い希望のあることを/一頁は限りない未来へと今日も開かれる/私の出会う見事な男たち女たち/ああ何という冒険/一頁は百の人生にみちている」。