2017年11月12日(日) 9:02

ダニエル・ロペス監督インタビュー

「カタブイ」宮古で18日から公開


「カタブイ-沖縄に生きる-」で初監督を務めたダニエル・ロペス氏

「カタブイ-沖縄に生きる-」で初監督を務めたダニエル・ロペス氏

 【那覇支社】スペイン系スイス人で映画監督、そして写真家として活躍するダニエル・ロペスさん(47)。監督として初めて手掛けた長編ドキュメンタリー映画「カタブイ-沖縄に生きる-」(2015年完成)が、18日から宮古島市で公開されるのを前に、これまでの人生や映画製作に至るまでの過程を語った。


 ダニエルさんは30歳の時、自分らしい生き方を見つけるために仕事を辞め、すべてを捨てて旅に出た。タイやマレーシアなどの東南アジアや韓国、日本を訪れ、やがて導かれるように沖縄と出会う。初めて沖縄に降り立った時に感じた「ここに住める」という直感を信じて2003年に移住して14年が経過した。


 そんなダニエルさんに沖縄の印象を尋ねると「未知の世界に飛び込み文化も言葉も分からない私を優しく迎えてくれた島」と語る。 その後、県立芸術大学大学院へ進学し、08年に沖縄の「壁」を題材にした写真集「沖縄正面」を出版。11年には宮古島市で写真展なども開催した。卒業作品では、後に「カタブイ」を作るきっかけとなる短編ドキュメンタリー映画「えん-人生の転轍(てんてつ)-」を製作した。


 その他にもテレビ番組の司会や外国人向け雑誌の編集、沖縄で活躍するアーティストのPVなどを手掛けるなど活躍の場を広げていった。ダニエルさんは「すべて人との縁から広がった。他の地域だと難しかったと思う」と話す。さまざまな人とのつながりで「カタブイ」の製作にたどり着いた。


 映画の冒頭では、沖縄が抱える米軍基地の現状や戦争での悲劇について触れている。また、沖縄文化の「守り人」たち7人へのインタビューや、死者との絆を大切にする沖縄独特の風習や生と死の描写を通して、『なぜ、沖縄に魅了されたのか』について独自の目線で探求した作品を完成させた。


 プロデューサーの宮平貴子さんは「沖縄の『日常』に入り込んだダニエル監督だからこそ撮れた映画だと思う」と話す。


 「カタブイ」というタイトルには、世の中は陰と陽、賛成と反対のように相反する二つが常に存在する。そのコントラストや矛盾を沖縄独特の気候現象の「片降り(カタブイ)」になぞらえて、大雨が降った後には晴れて虹が出るという前向きな意味が込められているという。


 ダニエル監督は「自身が引かれた沖縄の『アイデンティティ』をたくさんの人と分かち合いたい」と話し、「当たり前過ぎて忘れ去られている『日常』の中に、『文化』が根付いていることを忘れず、大切にしてほしい」と訴えた。


 同作品は、18日からよしもと南の島パニパニシネマで公開される。18日、19日には、上映後にダニエル監督の舞台挨拶が行われる。

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