2018年1月27日(土) 8:54

【美ぎスマ】力を合わせ島おこし/池間島

 NPO法人いけま福祉支援センター(前泊博美理事長)は、高齢者が安心して「今日も楽しいね」と笑って暮らせる島づくりを目指す。事業は介護福祉に止まらず高齢者宅への民泊受け入れをコーディネートする「島おこし」事業など幅広く発展した。職員数は33人。島の雇用や経済活性化にも貢献してきた。今後の「島おこし」計画には池間湿原の再生などを描き、自治会や漁協、老人クラブ、池間島観光協会など各団体と一緒に歩き出した。

 

高齢者主役に民泊受け入れ/NPO法人いけま福祉支援センター
「今日も楽しいね」と暮らせる島目指す


きゅ~ぬふから舎で働く職員とお年寄りたち

きゅ~ぬふから舎で働く職員とお年寄りたち

 NPO法人いけま福祉支援センターが最初に手掛けた小規模多機能型居宅介護事業所「きゅ~ぬふから舎」の開設には「育ててもらった島のおじいやおばあに恩返ししたい」という理事6人の思いがあった。職員らは365日24時間態勢で高齢者宅を訪ね、家族同様の世話をしている。事務所に通う年寄りたちは体操をしたり、歌い踊ったりと楽しそうだ。


 「きゅ~ぬふから舎」の管理者・坂東瑠美さんは東京都出身で保健師の資格を持つ専門職員。「地域の問題解決に力を合わせていることや『恩』を事業の出発点にしたことに感動した」と就職のきっかけを話した。


 高齢者が主役の「民泊事業」では、子供たちが漁や昔から伝わるみそ、豆腐、民具づくりなどを体験。高齢者たちの「アマイウムクトゥ(生きる知恵、生きる力)」を土産に帰る。宿泊や体験を受け入れる高齢者には収入が入り、「島おこし」に一役買うようになった。民泊事業は2011年に始まり、7年の間に校、7620人の子供たちが来島した。経済効果は6900万円に上っている。


 「島おこし」活動では池間湿原を再生してカヌーを浮かべながら野鳥を観察する計画や島中に木や花を植える緑化活動、「島の自治憲章検討」なども視野に入れた。


 「シマ学校」は高齢者を講師に招き島の文化などを次世代(未来)につなぐ狙いでつくった。前泊理事長は「島の資源は島で生き続けてきた高齢者と、島の暮らしで育まれた知恵、経験、技、そしてツムチャイ(助け合う心)です。『心』、『人』、『物』が循環する島を目指したい」と話した。


 NPO法人いけま福祉支援センターは全国の子供たちの民泊受け入れが認められ、2012年に読売福祉文化賞を受賞した。2015年にはWHO(世界保健機関)主催の第3回アジア太平洋CBR会議(東京開催)に合わせて、日本のコミュニティー再生の実践例に選ばれ、会議で活動を紹介した。

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