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スポーツ
2018年4月25日(水)8:54

スイムの完泳率高く/トライ大会総括

課題集約し、次大会へ

 第34回全日本トライアスロン宮古島大会は23日の表彰式をもって全日程を終えた。大会運営を振り返り、改善点を探る。

 ■開会式会場

 20日、開会式会場のJTAドーム宮古島。周辺道路は多くの車両で大混雑した。ドーム入り口から延びる車両の列の長さは数百㍍に及び、今年も開会式に間に合わない選手や関係者がいた。
 開会式をドームで開くのは前回大会から。やはり混乱した前回の反省を踏まえ、今年は空港側からの進入を止めた。入場を平良-新里線からの1本に絞ることでスムーズな車両通行を狙った。
 ところが、車列がスムーズに流れない。しびれを切らした一部の関係者は入場を諦め、空港の駐車場に止めたり、脇道に駐車したりしてその場から歩いて入場した。結果として駐車スペースも足りなかったという。
 実行委員会も当日の状況を把握しており、楚南幸哉事務局長は「臨時的にでも周辺を借りて駐車場を増やさないと対応できない」という。
 ドーム開催で駐車場を確保できた半面、周辺の混乱は再び起きた。会場変更の影響で開会式に出られないとあっては運営面での評判を落としかねない。周辺の交通整理は大きな課題だ。

 ■スイムコースの変更


今大会から2周回に変更されたスイム。大きな事故もなく無事に終えた=22日、下地与那覇前浜

今大会から2周回に変更されたスイム。大きな事故もなく無事に終えた=22日、下地与那覇前浜

 大会関係者が最も神経を尖らせていたのがスイム種目。1周回から2周回へと大きなコース変更があったためだが、特に大きなけが人を出すこともなく終えた。リタイアも10人と、前回の100人をはるかに下回った。
 選手や競技関係者の話をまとめると、完泳率の高さの要因は安心感。2周になったことで、一度陸に上がって休憩を挟める。給水も可能だ。これまでのように一度海に出たら3㌔の遠泳を強いられるコースとは違って「気持ちにゆとりが持てる」(地元選手)という。
 水泳部の新村一広部長は「結果として事故がなければ成功だ」と胸をなで下ろすが、警戒は怠らない。「同じコースや態勢で臨んでも、事故が起きるときは起きる」と指摘し、「今回は潮の流れが穏やかだった。そういう意味では、開催日が重要になる」と話した。
 課題は給水。1周目を終えた選手が飲む水が途中で切れた。「水がありません」という場内アナウンスも流れて一部の選手を落胆させた。
 そのほか、集団でのコースアウトがあった。1周目の終盤で泳ぐのをやめて砂浜を走る選手もいた。改善点はある。

 ■ボランティアの力

 「小さい島なのにパワフルで、島全体で大会を盛り上げている。何度でも出たい」。女子2位のドイツのジュリア・マイさんの言葉だ。総合2位の戸原開人さんは「この大会に出られることは本当に幸せ」と評した。
 5500人のボランティアが支える大会は34回の歴史を積み上げ、名実ともに国内を代表する大会に成長した。トップ選手も「海外でもこんなに温かい大会はない」と言い切る。実行委員会を中心とする大会運営、沿道の声援、ロケーションは今大会も出場選手に大きなインパクトを残した。
 一方で、ランニングトランジットでシューズ入りの袋がないという選手がいた。バイクコースで受け取ったボトルにわずかな水しか入っていないという報告もあった。
 1分1秒を争うトップ選手からは「バイクコースにおけるボトルの渡し方に改善点がある」という助言も。選手がスピードを落とさずに取れるよう並走しながら手渡す技術の向上を期待した。
 総合優勝したキャメロン・ブラウンさんを含む複数の選手からは、ランコースのエイドステーションを増やすべきだという提言があった。
 総合6位の菅沼伸哉さんはこう指摘して対応を促した。「以前に比べてコース上に出る車が増えている。海外の大会では事故が発生したという事例もある。そうならないように注意が必要だ」。
 安全、安心の大会運営に向けて、新たな1年がスタートしている。


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