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行雲流水
2018年7月26日(木)8:54

【行雲流水】(観光と経済)

 昨年度、宮古島を訪れた観光客数は約99万人(前年度比41%増)だった。クルーズ船客を除いた空路観光客数は約63万人(前年度比9%増)。空路観光客の経済効果を試算してみた

▼宮古島を訪れた空路観光客の1人平均消費支出額は7万8332円(沖縄県文化観光スポーツ部「平成28年度観光統計実態調査」)。年度の違いはあるが、この単価に63万人を乗じて観光消費支出額を推計すると約500億円になる

▼その内訳を前記「実態調査」に基づき試算すると、宿泊費198億円、飲食費111億円、土産・買物費74億円、圏域内交通費63億円、娯楽・入場費50億円、その他4億円だ

▼雇用創出効果はどうか。「観光要覧」(沖縄県)によれば、観光消費額1億円当たり18人の雇用創出効果があるという。ただし宮古の場合、消費額の大部分は商品仕入れ代金等となって宮古圏域外へ流出するので、この数値はストレートには使えない。仮に宮古経済の産業連関表(圏域内の他産業への波及係数)を県の50%の水準だとすれば、9人/億円だ。500億円を乗じると4500人の雇用創出効果となる

▼経済効果をより高めるためには、土産品製造業の研究開発力を強化する必要がある。また、ホテル・飲食店で使用する食材(野菜・肉・魚、果物)の地産地消化を促進することも重要だ

▼基本は、消費者のニーズに合わせることだ。食材の場合だと、学校給食で普及しなかった原因(品質、価格、流通経路、定時・定量・定品質確保など)を究明することから始めたい。(柳)

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