2018年8月29日(水) 8:54

【潮流底流】首相、3選へ「実績」前面/自民総裁選

政権継続アピール/党員支持に不安も


カンパチ出荷の様子を視察し、漁協関係者から説明を受ける安倍晋三首相(左端)=26日午後、鹿児島県垂水市(代表撮影)

カンパチ出荷の様子を視察し、漁協関係者から説明を受ける安倍晋三首相(左端)=26日午後、鹿児島県垂水市(代表撮影)

 安倍晋三首相は9月の自民党総裁選で、6年近い長期政権で積み重ねてきた「実績」を前面に打ち出す考えだ。低迷していた経済を回復軌道に乗せたことなどを強調し、安倍政権の継続を呼び掛ける。求心力を確保するため圧倒的な勝利を目指すが、党員票の動向は読み切れず、今後は地方行脚を重ねて支持拡大に全力を挙げる。


 26日午後、鹿児島県垂水市の漁港。首相は桜島の雄大な風景をバックに「5回の国政選挙で国民から安定的な政治基盤をいただき、誰にも働く場所があるまっとうな経済を取り戻し、外交では日本の大きな存在感を取り戻すことができた」と実績をアピールした。


 ◇現職有利


 首相はこれまで、「異次元の金融緩和」を軸とする経済政策「アベノミクス」や、集団的自衛権の行使容認、労働法制改革など目玉となる政策を掲げ、政権運営の推進力に変えてきた。だが、この日は選挙戦の争点について「どのような国造りをしていくかだ」と述べるにとどめ、具体的な内容には触れなかった。
 背景には、3期目の旗印となるテーマが憲法改正以外に見当たらないとの事情がある。経済の先行きは見通せず、地方にはアベノミクスの「恩恵」が行き渡っていないとの指摘は多い。北方領土問題や拉致問題も解決への道筋が見えず、積み残しの課題が山積しているのが実情だ。
 ただ、現職の総裁に新人が挑んだ過去の総裁選を振り返ると、新人が勝ったのは1978年に大平正芳氏が福田赳夫総裁を破った1回だけ。安倍首相は今回、党内最大の細田派など5派の支持に無派閥議員を加えれば、国会議員票の7割を固めている。「現職の強み」(閣僚経験者)を最大限に生かして選挙戦を乗り切る方針だ。


 ◇地方重視


 首相が出馬表明の舞台に鹿児島を選んだのは、地方重視の姿勢を強く印象付ける思惑がある。自民党幹部は思わせぶりに、この日のNHK大河ドラマ「西郷どん」のタイトルが「薩長同盟」だと指摘。首相は長州藩が置かれた山口県選出だ。番組にちなんだ演出で関心を集め、党員の支持獲得につなげる戦術とみられる。
 2012年総裁選で、首相は石破茂元幹事長に党員票で大きく後れを取った。今回は政権運営の求心力を確保するため、国会議員票と同程度の党員票を獲得して完勝するのが目標だ。地方議員との面会を重ね、全国での党員集会など地方行脚を予定するのはそのためだ。
 ただ、こうした働き掛けが党員の支持につながるとの保証はない。首相は選挙期間中にロシアを訪問する予定で、国内を不在にすることへの批判が出る可能性もある。政権への「飽き」も指摘される。陣営幹部は「楽観できる状況ではない」と引き締める。
 石破氏は精力的に地方を訪問し、巻き返しを図る考えだ。26日は滋賀県草津市で自民党県議らとの会合に出席。この後、記者団に「大企業や大都市が経済成長した効果が地方や中小企業に波及するとは考えていない」と語り、アベノミクス批判を展開した。
 一方、野田聖子総務相は出馬に必要な推薦人20人の確保が難航。陣営内では早期撤退論が強まっている。

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