市民球場 老朽化激しく
フェンスカバー損傷/一部コンクリート剥離も
市、耐力度調査実施へ
宮古島市民球場の老朽化が激しい。ラバーフェンスのカバーは数十㍍にわたって剥がれ、一部ではむき出しになったコンクリートの剥離が見られる。左翼側は地盤沈下の影響でフェンスが波打つようにうねり、高さに統一性がない。そのほか大小複数カ所の損傷が確認されており、修繕作業は不可避の状況だ。市は年度内に耐力度調査を入れる。
市民球場は1991年に完成した。以来、公式戦を開く球場として定着しており、年間を通じて試合日程が組まれている。春のキャンプシーズンには大学、社会人チームが練習場として利用しており、かつてはプロ野球オリックス・バファローズのキャンプ地としてにぎわいを見せた。
だが、年月とともに老朽化が進み、修繕作業が追い付かない状態が続く。台風や強い日射など厳しい気象条件が要因とみられる。
現状はラバーフェンスの損傷のほか、照明が壊れている。このためナイター試合はできない。地盤の沈下が影響とみられる球場内の凸凹も確認されている。
特にラバーフェンスの損傷が著しい。両翼ファウルゾーンのフェンスは数十㍍にわたりカバーが破れ、衝撃を和らげるクッションがむき出しになっている。黄土色のクッションは緑色で統一された球場内にあってひときわ目立ち、施設の老化を際立たせている。
そのクッションも剥がれ落ちている部分は無機質で鉛色のコンクリート層が表面化。一部は剥離、落下して危険な状態にある。
11月には県の高校新人大会を控えているため、市の担当課は対応を急ぐ。市民スポーツ課の宮國泰誠課長は「まず応急的な措置を施したい」と強調し、本格的な修繕に向けては「耐力度調査を入れて、その結果を見て判断する」と話した。