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行雲流水
2018年9月11日(火)8:54

【行雲流水】(水資源を守る)

 地球は水の惑星と言われる。生命の存在できる条件は水があることで、人体もその60%が水である。この生命の源である水資源の枯渇や汚染が世界的に問題になっている

▼現在、世界の7億人が水不足の状態で生活している。また不衛生な水利用で、年間180万人の子供たちが命を落としている(国連水資源報告書)。10年後には世界の3分の2が水不足になると予測されている

▼生活用水や産業用水の増加がある。機械化や化学肥料の利用、地下水の活用で増産を図った「緑の革命」は持続可能を超えた地下水のくみ上げによって、各地で農耕地の不毛化が進んでいる。水源の汚染は森林の大規模な伐採によるところが大きい

▼温暖化による降水パターンの変化によって起こる干ばつや、海面上昇による海水の地下水への浸入や地盤の沈下も心配されている。EU(欧州連合)は域内の水不足と干ばつの現状について報告書を公表、過大な水利用そのものの対策を計画している。日本も例外ではなく、水資源の「開発」から、「管理」への展開を模索している

▼おりしも、宮古島市でも1日、「大丈夫? 宮古島の地下水-考えよう、いのちの水、島の未来」をテーマに講演会・シンポジウムが行われた。講演者やパネリストたちは、大型リゾートや陸上自衛隊の新基地建設などの開発行為により、水利用の増加のほか、水質汚染の可能性についても指摘、警鐘を鳴らした

▼この警鐘を重く受け止め、大切な水資源を守ることを全市民の重要な課題としたい。(空)

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