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行雲流水
2019年4月2日(火)8:54

【行雲流水】軍産複合体

 第2次大戦後の冷戦体制の中で、アメリカの軍需産業と軍隊および政府機関が結びついて軍産複合体が形成された。しかし、その過剰な影響力を危惧したアイゼンハワー大統領は1961年退任演説で軍産複合体の強大化に警鐘を鳴らした

▼しかし、冷戦終結後も、軍需産業は再編強化され、戦争によって利益を得る軍産複合体はアメリカの政治・経済構造の中に組み込まれている(宮田律著『軍産複合体のアメリカ~戦争をやめられない理由~』)参照

▼若い層に人気のあるバーニー・サンダース上院議員の大学での講演によると、アメリカの軍事費は年間7000億ドル(77兆円)で、それは次に続く10カ国分の合計を上回る。また各地で紛争の脅威をあおり、武器を買わせる。その額は年間6兆円を超える

▼彼は富を軍備増強のためでなく、人々の福祉のために使うべきだと主張。世界中で使われている軍事費の2%もあれば世界の食糧危機は解消できると語る

▼先に述べたアイゼンハワー大統領は語った。「作られるすべての武器は、空腹なのに食事を得られない人々や寒さに震えているのに衣服が得られない人々から盗まれたものだ。武装されたこの世界は、単に金の浪費だけではない。労働者の汗、科学者の才能、子どもたちの希望を無駄遣いしているのだ」

▼さて、沖縄の米軍基地は世界戦略のためにある。そしてそれは、トランプ大統領をみても、歴史をみても、とても正義の名に値しない。そのことを、沖縄の米軍基地問題を考えるとき、考慮すべきである。(空)

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