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2019年5月9日(木)8:54

【ひと】嘉数登さん(55歳)県商工労働部長に就任

「身の引き締まる思い」


嘉数登さん

嘉数登さん

 【那覇支社】宮古毎日新聞は7日、4月1日付で県の商工労働部長に就任した城辺長間出身の嘉数登氏へインタビューを行い、新しい職務への意気込みなどを聞いた。

 -改めて就任の感想を

 歴代部長や職員が粉骨砕身され、「アジア経済戦略構想及び同推進計画」の策定やMRO(航空機整備基地)の竣工・開業、情報通信関連産業の誘致、雇用対策など、商工労働部の主要な施策を強力に推進してきた。その後任の部長を引き継ぐ重責に、改めて身の引き締まる思いがする。

 -職務への意気込みは

 幸いにも、県経済は2018年度の入域観光客数が999万9000人を記録するなど、好調な観光リゾート産業をはじめ個人消費も拡大するなど堅調に推移している。
 雇用情勢も大きく改善しており、有効求人倍率は高水準で推移するほか、新規求人数も情報通信関連産業や宿泊・飲食サービス業など多くの業種で前年を上回って推移している。
 今後は、こうした県経済の好循環を多業種に広げ、県内離島などを含む地域経済の持続可能な成長につなげていくかが重要だ。そのためにも、最前線で奮闘する職員や関係者、地域の意見を積極的に取り入れ、商工労働部ひいては県の発展に少しでも寄与できるよう全力で職務に励みたい。

 -離島振興への考えは

 多くの人の共通認識だと思うが、私自身も「離島の振興・発展なくして沖縄の発展はない」と認識している。そのためにも、教育や医療、雇用、交通、情報インフラといった「定住条件の整備」や「産業の振興」が、引き続き必要かつ重要との考えだ。
 これらは県庁全体で取り組む必要のある課題だが、商工労働部長としては、ICT(情報通信技術)の活用や好調な観光との連携による地域産業の活性化、雇用の安定確保に軸足を置きつつも「島おこし」を目指した地域の多様な取り組みに積極的に関わっていきたい。

 -ふるさとへの思いは

 宮古在住の2倍強を島外で生活しているが、知人・友人・親類縁者とのかけがえのない思い出は宮古にある。近年の目覚ましい発展には目を見張るものがあり、尽力された関係者一人一人に感謝と敬意を表したい。
 ただし、発展を目指しつつもユネスコが絶滅危惧言語で「危険」と分類したみゃーくふつ、継承された民謡、舞踊および食、景観、軽めのオトーリなど「宮古らしさ」は変わらず残していかないといけないと思う。んまりずま宮古に「たんでぃがーたんでぃ!」。

 嘉数 登(かかず・のぼる)。1963年8月28日生まれ。55歳。城辺長間出身。日本福祉大卒。89年4月に県職員(生活福祉部沖縄実務学園)に採用され、宮古支庁総務課、商工労働部企業立地推進課主査、総務部人事課班長、企画部交通政策課長、総務部人事課長、企画部企画振興統括監などを経て現職。

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