2019年6月11日(火) 8:56

宮古方言の伝承訴え/「みゃーくふつの未来」上映会

多くの観客が訪れた「みゃーくふつの未来」の上映会=9日、市内の飲食店

多くの観客が訪れた「みゃーくふつの未来」の上映会=9日、市内の飲食店

 社会言語学を志す研究者の藤田ラウンド幸世さん(国際基督教大学客員准教授)と映像アーティストの服部かつゆきさんによるドキュメンタリー映像「みゃーくふつの未来-消えゆく声、生まれる声-」の上映会が9日、市内の飲食店で行われ、宮古方言の今と今後への希望を描いた映像に訪れた人たちも見入っていた。


 今回のドキュメンタリー映像は、2015年から3年間の藤田さんの研究場面を服部さんが撮影して完成させた。 


 今回の映像について、服部さんは「池間と島尻と久松の3地区を中心に3年の間に撮影したものを宮古語に限定した内容で編集して完成させた。編集作業を通して宮古語と一緒に地域の豊かな文化がしっかり培われていることが分かったのでとても面白かった」と話した。


 映像の中では、お年寄りたちが標準語と方言を交えながらインタビューに応えている内容が紹介された。


 会話の中では、昔に比べても方言を使う頻度が減り、以前は方言で表現できたことが方言の語彙(ごい)が減ってしまって、なかなか思い出せないでいることなども示された。


 また、お年寄りたちの中には子供のころの「方言札」についての思い出を語る人もいて、標準語を普及させるために方言を使わなくなっていった経緯なども紹介された。


 一方で、子どもたちの中には民謡を通して方言に触れていることなども紹介され、観客たちは地域の貴重な財産としての方言を守っていくことの大切を感じ取っていた。


 多くの市民が来場したことについて服部さんは「独善的にならないよう心掛けたが地元にどう受け止められるか緊張する。この映像を通していろいろな意見をもらえることができればうれしい」と話した。


 藤田准教授も、3年間を振り返りながらインタビューに応じてくれた人たちに感謝し、失われつつある島の言葉の魅力とそれを守り続けることの大切さを訴えた。

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