2019年8月18日(日) 8:59

完結型治療体制確立を/がんフォーラム

患者、医療現場から提言
離島のハンディと向き合う


がんに関する患者、医療者それぞれの立場からの提言を聞く参加者=17日、JTAドーム宮古島会議室

がんに関する患者、医療者それぞれの立場からの提言を聞く参加者=17日、JTAドーム宮古島会議室

 第7回離島がんフォーラムIN宮古島(県身体障害者福祉協会、沖縄がん心のケア研究会共催)が17日午後、JTAドーム宮古島会議室で開かれた。支援団体や宮古病院、琉球大学の代表らが患者、医療者それぞれの立場から提言し、参加者が離島における完結型治療体制の確立の必要性を共有した。


 フォーラムは2部構成で行われ、第1部ではゆうかぎの会、離島におけるがん患者支援を考える会会長の真栄里隆代さんが患者の立場から講話。第2部では、宮古病院長の本永英治さんと腫瘍病理学が専門で琉球大学教授の吉見直己さんが医療者の立場から話を進めた。


 真栄里さんは「がん治療においては短期間に大きな決断を何度も迫られ、治療選択に戸惑う」と精神的負担を強調した。さらに、離島で完結できない治療体制のハンディを挙げ、「島外での治療はしんどく、心が折れそうになる。誰もが不安になる」と語った。


 その上で治療体制の確立と島外治療における経済負担の軽減を訴え、「離島であることは変えられないけど離島のハンディは減らすことができる。みんなで支援し、安心して暮らせる離島にしたい」と話した。


 第2部で本永さんは「可塑性」をテーマに人間の無限の可能性を挙げた。「医療現場では、もう厳しいと思われた人が回復し、社会復帰する事例がある。これは事実だ」と話した。


 台風の強風で傾いた木が時間の経過とともに再び直立していくことや、無重力の宇宙から戻った飛行士が地球の重力に適応していく過程を紹介し、「一度失われた機能はよみがえる」と人間の可塑性を説いた。


 琉大の吉見さんは、がんで死亡する年齢と罹患(りかん)する年齢が「どんどん後ろにずれている」と報告し、背景に社会環境の向上と医療環境の充実があるとした。その上で「がんを必要以上に怖がらないこと。そのことを子どもたちにも教えていこう」と言い、「一人一人のがんは違うもの。その人のがんに合った薬を使う時代に入ろうとしている。もう目の前だ」と話した。


 離島でのがん治療で意識してほしいこととしては▽1次予防のため健康への積極的な意識を持つこと▽2次予防のために健診を受ける、推奨すること▽仮にがんとなった場合、離島の病院内でしっかりした治療ができる体制を県・市行政に積極的に働き掛けていくこと-などを提言した。

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