2019年8月20日(火) 8:57

【行雲流水】(歴史のあやうさ)

 私たちは、日本人として日本語で話し、漢字と仮名を用いた文章で読み書きする。そのことは当たり前のことだが、歴史的にみると、あやうさもあった


▼ひとつには琉球の分島問題である。明治政府が琉球藩を廃止、沖縄県を設置した後も中国(当時清)はこれを認めず、琉球の領有権問題が発生する。そこで、アメリカの大統領グラントの調停により、「日本は宮古・八重山を清国に割譲する。一方で清国は日本に通商上の最恵国待遇を与える」ことで両国は合意する。しかし清国側の事情で署名、批准されず条約はうやむやになった


▼それが実現していたら、私たちは、今頃、中国人として、中国語を話していたのかもしれない


▼もうひとつは日本語の表記の問題である。アメリカの占領下、GHQ(連合国軍総司令部)はアメリカ教育使節団の調査を経て、日本語の表記から漢字とか仮名を取り除き、ローマ字に一本化しようと計画する。それに対し当時の文部大臣・安倍能成は歓迎のあいさつで、伝統文化を無視することの誤りを指摘、アメリカではなく「正義と真理」によって日本に臨むよう申し入れている。そのことの影響もあって、幸いなことにGHQの計画は実現しなかった


▼安倍は第一高等学校(現東京大学)の校長をしている時、GHQが学校を接収に来た時「ここは聖なる場所だ。占領という世俗的な目的には使わせない」と追い返している


▼安倍は随想に書いている。「『自ら省みて正しければ千万人といえども我往かん』ということが勇気」というものである。(空)

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