ワクチン接種の計画策定へ/豚コレラ
来週にも対策会議
【那覇支社】玉城デニー知事は16日、県庁で定例会見を開き、沖縄本島中部で確認が続いている豚コレラ(CSF)に対応するため、ワクチン接種のプログラム策定を農林水産部長に指示したと述べた。県は、「県CSF防疫対策関係者会議」の第1回会合を来週にも開く方向で調整を進めており、同会議でワクチン接種が決まった場合には早急に対応できる体制を整える。
玉城知事は、ワクチン接種について「私自身は、(感染を)封じ込めるためには(発生場所から3㌔圏内や10㌔圏内といった場所から)やっていきたいと思う」と語った。
一方、「ワクチンを打った安心感で防疫体制が損なわれる不安があることも事実」「さまざまな意見があるので、関係者が意見を一致させることが大事」とも述べ、同会議での議論を見守る考えを示した。
江藤拓農相が提唱しているアグーの隔離については「貴重な資源なので守りたいと考えているが、アグー以外の豚を飼っている農家も多くいる。そういう方々の意見を拝聴しながら、どういう手だてを講じるべきかを関係者会議で慎重に話し合ってほしい」と述べるにとどめた。
このほか、首里城正殿などが焼失した火災原因の特定状況を問われたのに対しては、「火災発生原因は、まだ警察や消防で調査中。原因が特定された後に、第三者委員会を設置して再発防止策を検討していきたい」と説明した。
首里城周辺に観光客を呼び込むための方策としては「首里城公園利用区域の拡大やライトアップなどを国などと取り組んでいる」と述べたほか、「プロジェクションマッピングによる誘客イベントや火災で破損した瓦などの利活用に向けた取り組みについても、いろいろな意見が寄せられている。そういうことにも鋭意取り組んでいきたい」と強調した。