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社会・全般
2021年1月21日(木)8:59

また外出自粛、市民うんざり/「残念だが仕方ない」

飲食業は売上減に悲痛な声/3回目の緊急事態宣言


シャッターを閉めたり張り紙で休業や時短営業を知らせたりする店が増え人通りも少なくなった西里通り=20日

シャッターを閉めたり張り紙で休業や時短営業を知らせたりする店が増え人通りも少なくなった西里通り=20日

 新型コロナウイルス感染拡大で、19日に県が独自に発出した3回目の緊急事態宣言。20日~2月7日まで市民には不要不急の外出自粛の徹底が求められ、飲食店などでは22日から午後8時までの営業時間短縮が要請された。「残念だが仕方ない」と理解を示す一方で、「本当に効果があるのか」とうんざりする声も。飲食店経営者は「店を開けても客は入らない」。時短か休業か、売り上げ減に悲痛な声を上げている。

 平良在住の主婦(25)は、那覇行きをキャンセルした。「残念だが仕方がないこと。緊急事態宣言は行動を制限している人と、していない人に分かれている。自分は子供もいるので自粛しているが、この現状では本当に効果があるのかと疑問を抱いている」と話した。

 飲食店業界は多くの店舗が時短、あるいは休業せざるを得ない状況に追い込まれている。

 政府が11都府県に発出した緊急事態宣言で、東京や大阪など対象地域からの観光客は減少。島内での感染者も増加傾向で市民の客足も鈍る中、県独自の宣言でさらに客足が落ち込むことが想定されている。

 県や市から協力金が出るとはいえ、店舗規模によっては売り上げ分を補えない事業者も出そうだ。

 午後10時までの時短営業要請に応じていたある居酒屋は、20日から休業を決めた。代表者(44)は「時短要請が午後8時になると売り上げは出ないよ」と嘆く。協力金については「規模が大きいところでは、それで足りるのかどうか疑問だ」と話した。

 居酒屋のオーナー(50)は「かかってくる電話はキャンセルばかりだ。観光客も減っているし、感染拡大で市民の動きも弱い。こういう状況では店を開けても客は入らない。営業が午後8時までならなおさらで、閉めた方がいい」と諦め顔だった。

 飲食店や居酒屋などと取引がある仲買人も収入減にあえいでいる。

 魚介類競りを開催している宮古島漁協では「営業時間の短縮で取引は減少している。今後、漁業者の出漁回数は減ることから、生活はますます厳しくなるのではないか」との見方を示している。

 空港で客待ちをしていた50代のタクシー運転手は「これまでもずっと客が少ない状態が続いているが、また緊急事態宣言が出たのでさらに厳しい状況になると思う」と収入減を懸念。「夜の飲食も時間が短縮されるので、それの影響も出る」と肩を落とした。

 大型スーパーの営業時間はこれまでと変わらないが、映画館やボウリング場などの娯楽施設は午後8時までの営業を余儀なくされる。

 緊急事態宣言で、県は企業にテレワークやリモート会議などによる「出勤7割減」を求めているが、宮古島商工会議所では「宮古ではテレワークなどの環境が整っておらず、導入している企業は少ないだろう」と話している。


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