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2021年1月24日(日) 9:00

コウノトリ、餌取り困難/伊良部滞在の国天然記念物

くちばしにリング掛かる/小さなごみ「凶器に」


下側くちばしにリングが引っ掛かっているコウノトリ「清流」=21日、伊良部(写真提供・長浜邦雄さん)

下側くちばしにリングが引っ掛かっているコウノトリ「清流」=21日、伊良部(写真提供・長浜邦雄さん)

 伊良部に滞在を続けている国天然記念物のコウノトリの下側くちばしにゴム製と見られるリングが引っ掛かり、餌をつかむことが難しい様子が確認された。くちばしは完全に閉じることができない。愛鳥家の長浜邦雄さん(71)=平良=が21日、その様子をカメラに収めた。若鳥雄で、今後の健康状態が心配されている。兵庫県朝来市立東河小学校の3年生23人が名前を「清流」(個体識別番号J0291)と名付けたコウノトリで、子供たちも大変心配しているという。

 「清流」は2020年6月20日、朝来市久田和の人工巣塔で巣立ち、12月9日に伊良部で確認された。長期滞在している雄のコウノトリ「佐和田幸田」(同J0067)と仲良く交流。同27日には新たに雌のコウノトリ「みこと」(同J0305)が飛来し3羽になった。

 長浜さんは「餌をつかむことはできるが、くちばしの中に入れることができないばかりか、入れてもリングが邪魔して落ちてしまう。十分に食事ができないだろう。誰かが軽い気持ちで捨てた小さなごみの輪が、コウノトリの生命に影響するかもしれない」と話している。

 兵庫県豊岡市にあるコウノトリ湿地ネット事務局の森薫さんは21日、本社の電話取材に「何かの拍子でリングが外れば」と心配している。

 東河小学校の陣在沙耶香教諭は「人は気付かないほど小さなごみが、自然の中の生き物の命取りになる。名付け親の子供たちは一日も早くリングが外れるように祈っている」と話した。