宮古地区全体34万㌧台も/20―21年産
キビ生産量 上方修正へ
宮古地区における2020―21年産サトウキビの生産見込み量が上方修正される見通しだ。当初の見込み量に最大2万㌧近い上積みが予想され、地区全体では前期と比べて7万㌧以上増産の34万㌧台に達する可能性も出てきた。農家所得の向上が期待される。
最終的な生産見込み量は各工場における残量調査の結果が待たれるが、これまでに搬入された原料(サトウキビ)の実績に各社への取材を加味すると、上方修正の可能性はかなり高い。
地区内の4製糖工場において、それぞれ数千㌧単位の上乗せが予測され、当初見込まれた32万2000㌧を優に上回って33~34万㌧に達する予測が立つ。
期間中、これらの予測量が変動することは多々あることから、各工場とも現時点での上積み量の公表は控えている。ただ、「増えることはあっても減ることはない」との見方が大半だ。
ここまでの搬入実績がそれを裏付ける。全体の傾向として、例年よりサトウキビが長く、重量があるという。前年と比べ反収(10㌃当たり収量)アップは確実視されており、生産量の上方修正に踏み切るデータの積み上げも進む。増産への下地は整いつつある。
品質も良く、各工場の平均糖度は基準糖度(13・1~14・3度)帯に達し、高品質取引が続いている。
今期のサトウキビは天候に恵まれておおむね順調に生育した。台風や干ばつなど大きな気象災害を受けていないことから生育状況が良い。質、量ともに豊作型という事前調査の結果が数字に表れており、3~4月の製糖期終盤に向けて好材料がそろっている。増産および高品質による農家所得の向上が期待される。