キビ豊作、34万㌧台に/20-21年産
当初比で2万㌧強上乗せ/製糖3工場の操業大詰め
宮古地区製糖3工場の2020-21年期操業が大詰めを迎えている。沖縄製糖宮古工場と宮古製糖城辺工場、同多良間製糖工場が3月中には終える方向で追い込みに入った。この3工場に宮糖伊良部工場を合わせた原料搬入量(サトウキビ生産量)は当初の見込み量を約2万7000㌧上回る34万9000㌧台に。今期の豊作は確実だ。
3工場の操業は28日の週に操業を終える見通し。機械刈り収穫に影響を与える天候にもよるが、3月中には全行程を終えようと搬入作業を急いでいる。
ここまでの搬入概況を見ると、沖糖宮古は25日までに13万2097㌧の原料を搬入している。平均糖度は14・69度と高く、基準糖度帯(13・1~14・3度)を上回る品質となっている。
糖度区分別の構成比が示す基準以上の原料は64・30%、基準糖度帯が30・36%で基準以下の原料はわずかに5・34%しかない。
一方、宮糖城辺工場は同日までに11万791㌧の原料を運び込んだ。平均糖度は沖糖同様に高く14・10度と14度台に乗せている。
糖度区分別構成比は基準糖度帯以上が約4割、基準帯は47・19%、基準以下は12・82%となっている。
宮糖多良間工場は原料2万5465㌧を搬入している。平均糖度は15・32度と4工場の中で唯一15度台をキープしている。基準糖度帯以上の原料が83・76%を占めている糖度区分別構成比が高品質を裏付けた。
宮糖伊良部工場は5万3040㌧を入れた。平均糖度は14・49度。他工場同様に高品質で、今後の上昇も期待される搬入状況だ。
これら製糖4工場への搬入(生産)量は、すべて上方修正されている。沖糖は8400㌧、宮糖城辺1万㌧以上、同伊良部は3800㌧、同多良間は3380㌧の上乗せ量を見込む。
4工場を合わせると2万7000㌧の増産が見込まれており、地区全体の生産量は34万9000㌧に達する見通しとなっている。
今期収穫のサトウキビは天候に恵まれた。台風や干ばつなど特に大きな気象災害を受けることなく年間を通して順調に生育した。