キビ代金80億6800万円/20―21年産
前期比20億円余の増/生産量と品質押し上げ
宮古地区の2020―21年期サトウキビ製糖操業が終了した。各工場の実績を基に試算したサトウキビ代金(農家所得の総額)は概算で80億6800万円となり、前期作と比べて20億7600万円増えた。地区全体で35万トンを超えた生産量と高品質取引が全体の所得を押し上げた。80億円を突破するのは大豊作だった16―17年産以来4期ぶりとなる。
20―21年産のサトウキビは、年間を通して気象条件に恵まれた。適度な降雨に加え、干ばつや台風など大きな自然災害に遭うこともなく順調に生育した。
これにより、地区全体の生産量は前期と比べ8万7922トン多い35万3514トンとなった。製糖期前に見込まれた生産量は32万2000トンだったが、最終的には実績ベースで3万1000トン以上も上回った。
品質にも優れ各工場の平均糖度は14度を超えた。多良間製糖工場では15・32度の実績を残すなど各工場で高品質取引が行われた。
収量、品質ともに豊作型になったことで1トン当たりの農家平均手取り額は上昇した。沖縄製糖宮古工場と宮古製糖の城辺、伊良部工場は2万2000円台、同多良間工場は2万3000円台の高水準だった。
この手取り額から算出する工場別のキビ代金は▽沖糖宮古32億4200万円▽宮糖城辺25億9500万円▽宮糖伊良部16億300万円▽宮糖多良間6億2600万円―となり、合わせて80億円の大台に乗った。
20―21年期サトウキビ製糖操業は、昨年12月1日に宮古製糖伊良部工場を皮切りにスタートした。同2日には多良間製糖工場、同24日には宮糖城辺が始めて地区内3工場が年内操業に踏み切った。沖縄製糖宮古工場は年明け1月5日に開始した。各工場とも年明け以降順調な操業を続けた。今月2日、宮糖伊良部工場が操業を終え、宮古地区の製糖期を締めくくった。