副村長に運天宏和氏/多良間村
4度目提案を議長裁決で可決
【多良間】多良間村議会(福嶺常夫議長)の臨時会が15日、開かれ伊良皆光夫村長が提案した同村塩川在住で村政策参与の運天宏和氏(67)を副村長に起用する選任案が審議された。採決では賛成・反対が同数となり、議長裁決で可決された。同日、辞令が交付され運天氏が副村長に就任した。副村長選任案はこれまで3度否決されており、今回で4度目の提案だった。
議案提案後、討論が行われ、反対討論に立った森山実夫議員は「新製糖工場建設に係る工程管理者としてミスを犯している。村に多大な損害を与え、この損害発生をさせており、現在未解決の裁判中。今回のような事件を発生させた人を選任するわけにはいかない」と述べた。
一方、安里三喜男議員が賛成討論で「副村長人事について8年間も選任できないということは異常な状態。同じ方向で仕事に取り組む時、リーダーには補助者がいるかいないかではこなせる仕事量に大きな差が出る。調整役として長年の公務員の経験と実績もあり適任」と賛成の意見を述べた。
その後採決が行われ、賛成・反対が同数となり、議長裁決となったが、福嶺議長は賛成の立場で同案は可決された。
可決後、伊良皆村長は「副村長人事がスムーズに進んで良かった。行政には村民や職員との連携を深めるためにも副村長の存在は重要。これまでの経験を前面に出してもらい、職員、村民と融和を図ってもらいたい。期待している」と述べた。
運天氏は1954年生まれ。村塩川出身。75年から村役場に勤務。経済課長、村づくり課長、議会事務局長、土木建設課長を歴任し村役場を定年退職。20年4月から村の政策参与。