平和の祭典、平昌（ピョンチャン）オリンピックが開催され、「ひとつになった情熱」をテーマに、連日、熱戦が展開されている。オリンピックのスローガンは「より速く、より高く、より強く」であるが、今日、「より美しく」が重要な要素になっている。栄冠をめざして、限界に挑む競技者の姿は美しい。また、「平和と未来」をテーマに行われた開会式も印象に残る

▼五輪旗の掲揚に合わせてオリンピック賛歌が歌われる。続いて、ジョン・レノンの『イマジン』が４人の歌手によって歌われた。「想像してごらん。－殺す理由も死ぬ理由もなく、ただ平和に生きている。－貪欲になることも、飢える必要もない。－人はみんな兄弟なんだ、みんなが世界を分かちあう」

▼それぞれに希望を持って未来に生きる５人の子どもたちがキャンドルの火を次々に分け与える。それが広がって大きなハトになって大空を飛翔する

▼今大会では、ロシアの組織的なドーピングと、北朝鮮の参加が問題になった。検討の結果、ＩＯＣはロシア・チームの参加を認めず、ドーピングに関係ない選手を個人の資格で参加させた。北朝鮮の参加について、バッハ会長は南北合同行進を称賛、「多様性の中での結束は、分断しようとする力よりも強い」と語った

▼オリンピック賛歌はうたう。「大空と大地に清気あふれて／不滅の栄光に輝く高貴と真実と／美をば造りし古代の神霊を崇めよ／すべての競技にふるい立てよ－」

▼オリンピック開催が永遠に続き、平和と人間の尊厳を高揚する力になってほしい。