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社会・全般
2008年4月10日(木)16:43

「誰も教えてくれない」~後期高齢者医療制度~

高齢者間に不安広がる、周知不足を訴える

新しい保険証を手に制度を説明する市社会福祉協議会の職員

新しい保険証を手に制度を説明する市社会福祉協議会の職員

 今月一日から始まった後期高齢者医療制度で、保険料が初めて年金天引きされる十五日を前に、七十五歳以上の対象者の間で不安が広がっている。「知っているのは年金天引きと保険証が変わったことだけ。制度の内容や影響は誰からも説明を受けていない」との声も多い。なぜ、制度の詳細が知らされないのか。
 同制度は、県内全市町村が加入する広域連合が運営する。対象者は、これまで加入していた国保や被用者保険から脱退し、新制度に移行。宮古島市は保険料徴収などの業務を行う。どの団体に周知義務があるかは明確にされていない。
 これまでの周知状況は、チラシや市広報誌、行政チャンネルのほか、要望を受けた際に開催した説明会など。対象者へのきめ細かな説明機会は少ない。
 市国保課は「チラシ配布などで周知しているつもりだが十分に浸透していないのは確か。そもそも制度が複雑で周知することそのものが難しい」と話す。
 
●手薄な準備体制
 主に制度開始準備に当たったのは、市国保課老人医療係。担当職員は三人。老人医療費支給など通常業務に新制度の準備業務が加わったが増員はなかった。
 コンピューターの導入など環境整備や事務作業のほか、国保税条例改正、議会対応、障害認定者二百四十六人への通知と個別説明など。担当者は「業務が追いつかずパニック状態だ」と弁解する。
 
●関係団体の連携進まず
 保険証の郵送後、市社会福祉協議会のコーディネーターのもとには、高齢者からの質問が次々と寄せられた。「文書を読んでもよく分からない」と首をかしげるお年寄りを見かね、コーディネーターらが高齢者サロンなどの機会を捉えて説明しているという。市社協の松川英世事務局長は「家族と住んでいる人はまだいいが、独居の上に認知症を患っている高齢者もいる。新たな保険料を課す以上は、もっと丁寧に周知すべきだったのでは」と疑問を投げ掛ける。
 デイサービス、高齢者学級、老人クラブなど高齢者の活動機会はそれなりにある。広域連合と市が主導し、社協や地域包括支援センター、介護保険業者などとの周知連携策は図れなかったのか。
 
●診療費全額負担
 一日の制度開始から五日間、県立宮古病院には、新しい保険証を持参しない患者が一日十人程度来院した。窓口担当者が説明した上で診療費全額をいったん自己負担してもらい、翌日に保険証を持ってきてもらった上で、本来の自己負担額との差額を返金したという。
 
●年金は生活の糧
 平良に一人で住む女性が受け取る年金は六万円台。一部屋分の家賃収入があるが、そのままローンの返済にまわり、固定資産税もかかる。一番大きな出費は何ですかと問うと「税金」と即答した。「税金は借りてでも分けてでも払っている」。国保には分割納付の仕組みがあるが、後期医療の年金天引きに分割はない。
 別の独居女性の月の生活費は五、六万円といったところ。「今は何でも値上がりしているから食費を切り詰めないといけない。この保険料も、ゆくゆくは上がるんですかね」と不安げに話した。
 
 宮古島市は、過去三年の老人医療費が県平均を下回っているため、保険料が他地区より低く設定された。しかし二年ごとに改定され、六年後には県と統一されるため、今後の保険料が上がる公算が高い。


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