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社会・全般
2008年8月24日(日)17:26

「エコ ひまわり会」太陽を味方にヒマワリの島に

市民ボランティア/環境と観光のあり方を模索
 
「宮古島を何とかしたいねー」という思いが一つになって、昨年十一月「ひまわりアイランドin MIYAKO島」(のちにエコ ひまわり会に=富山裕策会長)が生まれた。総会員数は五十一人、うち十四人の事務局員を中心に活動内容が立案される。環境保全と観光発展をコンセプトに、着目したのは“ヒマワリ”。市商工観光課主催の「日本一早いひまわりまつり」に協力しながら、会員の遊休地を利用し試験的にヒマワリや代替燃料の原料として注目されるジャトロファ(和名・ナンヨウアブラギリ)を栽培する。
 
 昨年八月に北海道北竜町のひまわり祭りを視察した事務局の安西安一さんは「宮古のひまわりまつりは、日本一早いだけでなく、本数でも日本一。亜熱帯の島なら年中咲かすことのできるヒマワリを島の活性化につなげていきたい」と話し、一人でも多くの賛同者を呼びかける。
 
 発足の経緯は、珊瑚礁の美しい島でありながら観光客の低迷、財政悪化、環境の劣悪化など、将来に不安を抱く市民も多いなか、一昨年から行政主導でスタートした「ひまわりまつり」。しあわせの黄色い花に希望を託し、継続・発展させることで島を活性化させようというものだった。
 「住み良い宮古にしたい」という思いは、島に住むみんなの願い。昨年六月、会を立ち上げるために開いた第一回準備委員会は、九人の出席で富山さんの事務所で行われる。その中には、本土から移住した安西さん夫妻や辻久之さん夫妻もおり、「島を何とかしたい」という熱い思いがみんなを一つにした。まず、会の趣旨と目的を確認。会員拡大を図るために、商店街や農家に働きかけることにした。
 
 さっそく、事務局を伊良部寛雄さん(事務局長)の事務所に置き、インターネットのブログで入会を呼びかける。商店街にはヒマワリ植栽の一鉢運動の協力、農家には休耕地の提供なども含めて。十一月の総会には五十人余が会員登録し、正式に役員も決まる。会員といっても会費はなく、活動は「できることから一歩ずつ、楽しく、無理せずに」を合言葉に、その輪を広げる。
 女性を中心としたチームスマイル’sも今年三月に結成され、リーダーの比嘉初江さんを中心に宮古島で開催されるイベントに参加・出店したり、同会実験農場での収穫祭の企画・運営を行っていく。今年五月に開かれた「ひまわりまつり」では、初の出店で、手作り食品や工芸品などを出品、ヒマワリの種も無料配布した。
 
 また、夏休みの特別企画として「親子体験教室」を開き、簡単にできる牛脂のせっけんや牛乳パックで作れる紙すきのはがきなどを作った。会場を提供した伊良部事務局長は「環境保全を親子で考える良い機会にしたい」と話した。
 今後の目標として、種を配布し、自宅でも職場でも一本でも多くのヒマワリを栽培しながら、「ひまわりフォトコンテスト」の開催や、ヒマワリを活用した宮古島ブランド商品の研究なども進めていく。代替燃料の原料として注目されるジャトロファも、本土の大手製薬会社の協力により、顧問の砂川俊子さんのほ場で栽培されており、環境保全への取り組みも進められている。
  
「フファンマガ(子孫)のために」 農場を提供する砂川俊子さん
 城辺字下里添に住む砂川さん(七七)は、孫のために島の環境を守りたいと、同会に入会。一人で耕作できなくなった畑を提供して、ヒマワリやアズキ、ローゼル、ジャトロファなどを栽培させている。グリーンツーリズムにも参加し、島の観光をピーアールしたいと郷土料理の指導にも積極的で、若い女性たちのリーダー的存在。
 「夫は長男で公務員、主婦でありながら農業もしなくてはならなかった。当時は有機肥料なので土地も肥え、キビの株出しも普通だった。今は、連作障害で土地もやせてしまった。化学肥料による水の心配もある。キビ作の裏作にアズキやソバなどを植えて循環型にし、もう一度地力を回復できればと思う。緑肥となるヒマワリは花を楽しんだあと、肥料にできるので一石二鳥。昨年十二月に試験的に植えたジャトロファの生育もよく、将来土地の緑化と代替エネルギーとしての利用できたら何より」と話す。
 
 ちょっとしたいきさつで、ひまわり会と出会った砂川さん。同じ思いを持った人たちと一緒に活動できることがうれしいと話し、もてあましていた農場を無償提供した。門には「んまやーぬ畑(・ぱり・)」の表札。「ヤームトゥ(家元)なので、みんなが気軽に遊びに来てほしい」と会員の呼びかけにも協力的。


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