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社会・全般
地域の交通安全、われわれの手に/宮古島地区交通安全協会
飲酒運転 あんちゃーならんどー
運転免許証の更新で支払う協力費千円は同協会会員の証し。実はこの千円が地域の交通安全活動で大きな力を発揮している。宮古島地区交通安全協会(黒島正夫会長)は地域の交通道徳の普及高揚を図り、秩序の確立に寄与する目的で設立された民間団体。その目的を達成するため関係機関や団体の支援を得て、啓発活動を行っている。年間を通した取り組みを紹介する。
<交通安全運動>
秋の交通安全運動が九月二十一日から三十日まで行われ、同協会は交通事故ゼロをめざして各種行事を展開した。スローガンは「飲酒運転 しない させない 地域の輪」。高齢者の交通事故防止、シートベルト・チャイルドシートの着用徹底、自転車乗用中の交通事故防止、飲酒運転の根絶、二輪車の交通事故防止などの重点目標が掲げられた。
二〇〇七年の交通事故発生件数は百四十一件、今年は十月現在で百三件。昨年と比べ、減少傾向にある。飲酒運転の検挙状況も昨年百六十九件だったのが、今年は十月現在で六十一件、かなり減少した。飲酒運転の死亡事故は沖縄県がワースト1となっており、全県で飲酒運転の根絶に総力を挙げる。宮古地区でも、お酒一本一本に「飲酒運転全国、脱・ワースト運動」のネックラベルをかけたり、啓発デザインのティッシュ箱を居酒屋などに配布して飲酒運転の根絶を呼びかける。
<会組織と活動>
会長一人、副会長三人、顧問三人、理事(企業代表)四十人、評議委員(学区代表)三十九人、運営委員九人、賛助会員企業など八十一人、地域を網羅しての活動。年間の活動は、児童・園児に対する交通安全指導、「飲酒運転撲滅」鯉のぼり作戦、春・秋の全国交通安全運動、子ども自転車地区・県・全国大会、大型看板周辺清掃、道交法改正に伴う合同研修会、チャイルドシート指導、高齢者交通安全大学、被害者支援チャリティー芸能祭、信号灯設置式など。
<会員へのサービス業務>
チャイルドシートの無料貸し出しや、ランドセルカバーの無償配布なども行われている。事務所は、宮古警察署内左手にあり、事務局員の砂川米子さんは「協力費を払っている会員であれば誰でもサービスが受けられる。気軽に訪ねてほしい」と呼びかける。
<交通安全教育>新入学児童・園児に対する交通安全教室は、新学期に集中して行われ腹話術などでわかりやすく指導する。小・中学校では、自転車教室が行われ、県や全国大会にも出場する。老人クラブやデイサービスなどの高齢者、職場、地域講習会などでも要請があれば安全指導や講話が行われる。
<広報啓発活動>
横断幕や屋外看板、桃太郎旗などによる広報活動も盛ん。「だいずさいが、100万円ぱらーでぃな」など親しみやすいイラストや方言を駆使した看板も目につく。宮古では観光マスコットとなった「警察官ロボット」も十分に啓発活動をしている。
「地域の協力が何よりの力に」 会長 黒島正夫さん
今年五月、第五十一回定期総会で会長に再任された。五期目八年余にわたり、会長を務める。先嶋建設(株)代表取締役社長。「名簿を見てもわかる通り、宮古全域の企業、地域が後押ししている。宮古の人たちはボランティア精神が旺盛で、何ごとに対しても協力的で、まとまりがある」と話し、県内十四の安全協会の中でも活動が活発のようだ。
同協会の事務局員と宮古警察署交通課の職員が、保育所や幼稚園、小・中学校、公民館、老人会などあらゆる場所を訪問して交通安全講話や腹話術などを行う。「昨年度も年間百四十一回、人数にして六千二十七人が参加したことになり、毎年このようにがんばっている」と話し、事故に巻き込まれやすい子どもやお年寄りを中心に啓発運動が盛んに行われている。
事務局は、特に多い交通事故の根絶に、ドーナツ(〇でニャーン)作戦やティッシュ箱のカバー作製で訴えるなど次々と新しいアイデアを打ち出し努力している。「ちょっとした油断や気の緩みで事故は発生する。地域が一丸となって、しない、させないを徹底させ、交通事故のない平和な島にみんなでしていきたい」と意気込む。