若さの秘けつはギター

上地　太郎さん（85歳）（伊良部字池間添）

　「私がギター弾いて、夫婦で楽しく懐メロを歌うのが若さの秘けつ」と笑う。夫婦で楽しむ曲は、「かえり船」や「小島通いの郵便船」など数十曲。
　　
　　若いころは佐良浜の一本釣りカツオ漁船で活躍した。その後、南方のトラック島に渡航して南興水産の一本釣りカツオ漁船で働く。さらに大戦を前に、徴兵検査で帰島。戦中、手術のために台湾に渡航し、終戦を迎えた。そこで茨城県出身の男性と運命的な出会いとなり千葉県へ。音楽に触れるきっかけとなった。
　アコーディオンに引かれ、数多い曲を演奏するまでに上達した。

　
　「私の演奏に友人が歌謡曲を歌い、飲み屋街で流しをした。楽しかった」と振り返る。
　５年後、アコーディオンとギターを荷造りして佐良浜に帰った。

　「夕暮れ、港でアコーディオンとギターを演奏したりすると、近くで演奏を聴く人は、うれしそうに歌っていた」と懐かしむ。
　子ども４人、孫12人。1924（大正13）年10月30日生まれ。（伊良波彌）