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社会・全般
2010年10月21日(木)9:00

電子診療鞄で生体情報送信

遠隔医療実験始まる

「電子診療鞄」を用いたモバイル医療情報通信システムの実証実験が宮古で始まった=20日、うむやすみゃあす・ん診療所

「電子診療鞄」を用いたモバイル医療情報通信システムの実証実験が宮古で始まった=20日、うむやすみゃあす・ん診療所

 うむやすみゃあす・ん診療所(竹井太院長)と東北大学加齢医学研究所およびサイバーサイエンスセンターによる遠隔医療の実証実験が20日、宮古で始まった。この実験は、同研究所と同センターが関係企業と開発した遠隔医療システム「電子診療鞄」を用いて行われる。医師の代わりに看護師などがこの鞄を持参して患者宅を訪問し、病院や診療所にいる医師に患者の情報をオンラインで送り、対面診療に近い環境をつくるための実証実験を行っていく。


 このシステムを用いれば、地理的条件により医師の訪問治療が困難な場合が想定される離島などの地域で、医師が直接患者宅に行かずに遠隔地にいながら患者の生体情報をリアルタイムで得ることができるとともに、その情報を用いた診療も可能となる。

 今回の実験は約2週間行われ、有効性および問題点を確認し実用化に向けたシステムの構築を図っていく。
 この「電子診療鞄」は、モバイル通信網を使って、どこでも手軽に高画質映像で患者の状況を送ることができるほか、心電図、血圧、超音波映像などの生体データも伝送することができる。

 そのほか、患者の状態によってすぐに本土の基幹病院に搬送しなければならない場合にも診療所から患者のリアルタイムデータを送るとともに、船舶やヘリコプターによる搬送の手配をすることも可能。

 さらに、救急車等で患者を搬送中であっても、患者の状態をモニタリングすることもできる。
 今回の実験のため、来島している東北大学名誉教授の仁田新一医学博士は「このシステムは離島やへき地だけでなく災害地などでも活用できる。宮古での実験でその有効性と問題点を明らかにして全国に広がってくれればうれしい」と話した。


 また、同診療所の竹井院長も「離島やへき地においては医療で足りないものが多いし、提供できればいいと思うものも多い。宮古を安全で安心に暮らせる地域にするために私も勉強したい」と話した。
 今回の実験では、模擬実験として機器の搬送方法や取り扱い、注意事項の習得のほか、医師からの指示に従った機器操作方法の習得や各診療行為の有効性確認などを行う。


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