児童支援センター開所/漲水学園内
県社会福祉事業団児童家庭支援センター「はりみず」(仲間貞教センター長)の開所式が8日、県や市の担当職員らが参加し児童養護施設「漲水学園」内に設置された同センター前で行われた。児童虐待相談件数の増加などを踏まえ市が県に設置を要望し、県内では名護市の「なごみ」に次いで2番目の開所となった。家庭の心配や悩みのほか、いじめや児童虐待についての相談などについて24時間体制で関係機関とも連携しながら迅速な対応を展開していく。
開所式で仲間センター長は「宮古圏域にも子どもを取り巻く環境にはいろいろな問題があり、このセンターでは各種相談に職員3人体制で対応する。子どもたちが健全に成長していくために頑張りたい」と述べた。
そのほか、開所式では仲間センター長と県福祉保健部青少年児童家庭課の山城秀史課長がセンター正面に看板を設置した。
県福祉保健部の崎山八郎部長(代読)は「いじめや児童虐待などが社会的にクローズアップされている中で、同センターが宮古地域における児童家庭支援の重要な拠点としてその役割を担うことを期待している」と述べた。
同センターは、児童福祉法に基づく福祉施設で、国と県の許可を受け、子どもや家庭のさまざまな心配や悩み、不安等についての相談について対応。センター長のほか、相談員2人、心理療法担当者1人が配置されている。
相談者にとって必要な支援について児童相談所、市児童家庭課、宮古福祉保健所など地域の各専門機関と連携しながらサポートしていく。
相談は無料で秘密厳守。365日24時間体制で対応し、開所時間は月~金曜日の午前9時~午後6時まで。それ以降の時間や土日祝祭日は本体施設の「漲水学園」が電話で対応する。
センター内には、相談室やプレイルーム(心理療法室)が設けられ、定期的な相談ケースのサポートや心理士による面談等を行う。
子育てに必要な相談や支援だけでなく、子ども一人一人の特性に合った支援活動も専門的な立場から実践していく。
相談の具体的な内容例としては。子どもの悩みが「家族」「体」「友人」「学校」など。子育てが「育児」「しつけ」「発育」「健康」「幼稚園、学校に行かない」「非行的な行動」など。
そのほか、地域の心配が「遅くまで家に帰らない子がいる」「頻繁に子どもの泣き声が聞こえる」「近所の子どもたちのたまり場がある」などとなっている。
相談の方法は、電話、FAX、メール、家庭訪問、来所で対応。電話は(79・0939)。FAXは(72・4961)。Eメールはzikasen@okinawa-j.jp
同センターでは「1人で悩まず、まずは話してほしい。いつでも連絡を下さい」と呼び掛けた。