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2019年6月26日(水)8:59

「ヤッカヤッカ」響く/多良間スツウプナカ

繁栄と豊年を祈願/角皿で神酒回し飲み


「ヤッカ、ヤッカ」のはやしを島全体に響かせ、角皿で神酒を回し飲んだ=25日、ナガシガーの祭場

「ヤッカ、ヤッカ」のはやしを島全体に響かせ、角皿で神酒を回し飲んだ=25日、ナガシガーの祭場

 【多良間】多良間村の伝統行事「スツウプナカ」が25日、本番を迎えた。参加者らは角皿(つのざら)で神酒を回し飲み、「ユノーレガ(豊年だよ)ユノーレガ(豊年だよ)、ヒヤ、ヤッカ、ヤッカ、ヤッカ」のはやしを響かせ「多良間世」を盛大に祝った。ツカサら招待客は「ナガシガー」を皮切りに四つの祭場を回った。前日の24日深夜にはパイジュニ(南宇根)の祭場で「暁願い」が行われた。

 24日午後10時すぎ、ブシャ座で作られた神酒と、暁願いに必要な物資が老人座に運ばれた。パイジュニの中老たちがフシャドゥガー(井戸)近くに降り、神酒などを供えた。その後、祭場に移動して神歌(ニィリ)を唱和した。深夜には全員で神酒を回し飲んだ。

 祭り本番の25日は、多良間村議会の森山実夫議長らが各祭場をめぐり、今年一年の豊作と村民の健康を願って「ヤッカ、ヤッカ」のはやしを島全体に響かせた。

 祭場はパイジュニ、ナガシガー、フダヤー、アレーキの4カ所。それぞれ役割の座があり、60代以上の老人座、50代の中老座を中心とした運営を司る幹人座、供え物など料理をするクバン座、祭祀用の魚類を捕るイム(海)座で構成されている。

 この祭祀は多良間の八月踊りと並ぶ島最大の行事で、1983年に村の無形民俗文化財に指定されている。起源は不明だが、伝承によると当初は1カ所で行われていたが、後に現在の4カ所で行われるようになったといわれている。

 田中恵美さん=大阪府在住=は水納島を訪れるために来島し、祭りを見学。「歌いながら神酒を飲むのは初めて見た。厳かだけど、楽しそうに感じた。新しい発見になった」と話した。

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