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2019年6月28日(金)8:54

【ひと】沖縄観光コンベンションビューロー会長/下地芳郎さん(61歳)

「満足度」高める観光へ


下地芳郎さん

下地芳郎さん

 【那覇支社】今月19日の沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)の臨時理事会で、全会一致で会長(代表理事)に選任された下地芳郎さん(61)=平良下里出身=は、今後の沖縄観光の「3大拠点地」として故郷宮古島の発展に大きな希望を持っている。

 県庁職員を経て、琉球大学観光産業科学部学部長、同大学院研究科長などの教授職を歴任した経験を持つことから、実務、理論の双方に精通した会長就任に期待する声は大きい。

 「1000万人観光」の突破が目前に迫る沖縄観光をけん引するOCVBの役割として「量、質とも改善された沖縄観光の『満足度』をいかに高めていくかが最大の目標で、課題を解決するというより、良いものをさらに伸ばしていく視点が大事」と話した。

 観光消費単価を底上げする観点からDMO(地域観光を推進する法人組織)を最重要視しており、「各産業に対して、観光の側から支援すると呼び掛けていきたい。各業界や地域が観光に対して何を求めているのかをしっかりと聴取し、その取り組み策を支援していきたいと考えています」と語った。

 自らが実践してきた「観光人材の育成」については、「ホスピタリティの部分でも高度な人材育成が必要」と説明。外国からの観光客が3割に達した沖縄観光では、インバウンド観光の増大が、より質の高い観光を促進することにつながるとの認識を示し、「顧客満足度を高めていくことが最も重要な要素です」として、OCVBの「表彰制度」も設ける考えだ。

 クルーズ船増加や下地島空港での新ターミナル開業に沸く宮古観光については、3大沖縄観光拠点地として地元からの意見を聴取しOCVBでも反映したい考えだ。

 下地 芳郎(しもじ・よしろう)1957(昭和32)年9月生まれ。61歳。平良下里出身。平良中、那覇高を経て1981年明治大学卒業。2009年立教大学大学院修了。1981年県職員採用、県文化観光スポーツ部観光政策統括監などを経て2013年3月に県退職。琉球大学観光産業科学部長と同大学院観光科学研究科長などを経て現職。

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