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社会・全般
2019年8月23日(金)8:54

【私見公論】島の経済は市民目線で/猪子立子

 ここ最近、どこへ行っても、「宮古島から来ました」というと、「バブルの島からようこそ」なんていう返事がかえってくる。それほど全国的に「宮古島」の名前が世に知られるようになってきた。もちろんここまで来るには、テレビ・新聞・マスコミの力もあってのことだと思う。名前が全国的に知られるということは、ある意味いいことだと思う。

 ところが市民目線から見ると、まず土地の高騰化、また、すべての衣食住に関わる流れについていけない島民の実態がある。だからといって、誰が悪いわけでもなく、ただ今までの当たり前で島空間を過ごしてきた島民と、あれよあれよという間に都会から入島してきた島でいう大和風の温度差が今ここに出てきたと言えよう。まさに時代の移り変わりの瞬間に突入した島民の生活。島民一人一人がいろんな面から考えないといけない時代になっているということだ。

 人口が増え、多くの建物が増えていく様は、経済効果の面では良いようにも見えるが、はたして島民にとってどれだけの効果が伝わっているのか疑問視するところもある。でも考え方によっては、大和風にのって入島している内容の一つに、最近いろいろと問題になっている土地のことがある。都会の不動産から見るとこんなすばらしい自然環境、また、澄んだ空気、そこに住む人々の人情とかを数字にした結果が土地の高騰化する理由の一つになっているのかとも取れる。

 しかし、実際の地元目線から見た時、国内でも最低賃金の方の島なのに、現在、日本一土地が値上がりしているこの反比例の経済。それがゆえに島に戻ってきたくても、住む所の問題が出てきている。住む場所がない。また、家のローンも組めない。もっと心配なのは、島の文化にも影響が出るのではないかということ。先人たちが守ってきた島の文化だけは、時代がどんな風に変わろうともぜひ島民みんなで守っていきたいものである。

 その一つに、つい最近行われたお盆がある。沖縄県には、先祖を大事にする風習が色濃く残っている。どういうことかと言うと、私の地元伊良部島には、お仏壇に供えた果物や供物を小さな子供たちに授けるというおもしろい風習が残っている。最近では宮古諸島の中でも、伊良部島だけに残っていることかと思う。いつかはどこかで時代の波にのらないといけないとは思うが、最近の宮古のめまぐるしく開発されていく島を見ていると、「島民の目線」からじゃないと島民の生活は守れないような気がする。大和風はゆっくりと吹いてもらって島風をがんばって早めに吹かさないといけないと考えているのは私だけなのかなと考える今日この頃。(ホテルてぃだの郷代表取締役)


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