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まちからむらから
2012年6月23日(土)22:35

与那覇湾 来月ラムサール条約登録へ/下地地区

鳥獣保護、島全体の環境保全に


来月、特別保護区としてラムサール条約に登録が確実となった与那覇湾

来月、特別保護区としてラムサール条約に登録が確実となった与那覇湾

 下地地区地域づくり協議会(川満省三会長)では、去る8日、2012年度定期総会が行われた。今年度の主な活動は、夜間防犯パトロールの実施、各地域の敬老会支援、大運動会、専門部対抗GG大会、花づくり運動、ぶがりのーす芸能大会などが盛り込まれた。旧下地町時代から22回目を迎えたサニツ浜カーニバルは、ラムサール条約の認証がほぼ確実となった与那覇湾で17日、市を挙げて開催され、干潟の祭典として定着した。与那覇湾は、来月7日にルーマニアで開かれるラムサール条約締結国会議COP11で特別保護区として認証される予定。登録されるということは、与那覇湾の干潟が特異な自然環境として世界が認めるというもの。今後、鳥獣保護に限らず島全体の環境保全につながるとして期待が寄せられる。


 宮古島環境クラブ(下地邦輝会長)は16日、与那覇湾サニツ浜東海岸で「自然と環境のワークショップ」を行った。与那覇湾には現在、オヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギ、ヒルギダマシなどが生育している。

 同クラブは、来月のラムサール条約認証に向け、与那覇湾の保全が大切だとして、今後ワークショップを定期的に行いマングローブの観察会や勉強会を通して自然と環境への認識を深めたいとする。下地会長は「マングローブは干潟で多様な生き物を育み、高い生産性の生態系をつくる。さらに防波・防潮などにも役立ち、生物自然と環境を学ぶ最適な学習の場でもある」と話し、湾内近くのマングローブ植栽を推進する。

 ただ、現在問題になっている、沖縄で最初にラムサール条約に登録された国場川河口干潟「漫湖」で、メヒルギを主とするマングローブの繁殖を気にする人たちもいる。下地会長は「漫湖と与那覇湾では大きな違いがある。南国島しょの自然は、マングローブ・海草・サンゴ礁へと続く生態系で構成されており、与那覇湾においてもマングローブは不可欠」と話す。

 この日、同クラブは参加者にマングローブの見分け方を説明、タコの足のような支柱根に特徴のあるヤエヤマヒルギや人が膝を曲げて座っているような膝根を持つオヒルギ、かれんな白い花を咲かせるメヒルギ、繁殖が旺盛で呼吸根を周囲にたくさん出し宮古島が北限のヒルギダマシなど、それぞれの特徴で種類を見分けた。この後、オヒルギの苗作りも行われ、下地会長は今後学校単位や団体で植栽し増やしていけたらと話した。

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