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行雲流水
2016年2月20日(土)9:01

【行雲流水】県政運営方針

 2月16日、沖縄県議会定例議会が始まった。翁長知事の2016年度の県政運営についての所信表明が17日の本紙に全文が掲載されている。新聞紙の2ページを埋め尽くすほどの分量だが一昨年の12月に就任してから1年余、沖縄県知事としての実績を踏まえて、新年度の県政運営についての所信表明だ

▼必然的に基地問題の取り組みについてはかなりの意気込みが見える。同時に沖縄本島における社会資本・経済基盤整備に関しても意欲的な施策を打ち立てているがそれらのほとんどは那覇港、中城港湾、本部港、那覇空港、ハシゴ道路ネットワークと名付けた沖縄本島の東海岸と西海岸を走る幹線道路を結ぶ道路整備など大規模な土木事業が主体になっている

▼港湾や空港の整備はこれまでの県政が推進してきた事業であって、ハシゴ道路ネットワークを除けば特に目新しいものではない。観光振興策にしても外国の観光客を受けいれる施設の整備に力点が置かれており、そのことも施策としては当然の流れであると思える

▼反面、福祉に関する取り組みは従来の取り組みの枠を超えるものでもない。あえて言えば子供の貧困対策の取り組みが新しいものだろう

▼紙面の都合で端折ってしまうが、新年度に向けての知事の県政運営方針は宮古・八重山については八重山病院の開院のみであり、宮古に関しては一切触れていない。「離島力の向上」といえその内容は宮古や八重山を想定してのものとは思えないあいまいなものになっている

▼沖縄本島に限ってのインフラ整備・経済基盤整備が目につく新年度の県政運営方針と言わざるを得ない。宮古圏域には県の施策に取り込める事業は皆無ということだろうか。

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