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花は島色
2017年7月30日(日)9:02

【花は島いろ】下地美咲さん(19歳)/第38回宮古民謡コンクールで最年少グランプリ

『宮古の歌姫』目指し奮闘中/下地上地出身


下地美咲さん

下地美咲さん

 【那覇支社】宮古民謡を全国に広めたいという思いで沖縄本島を中心に活動しているのは、下地上地出身の下地美咲さん(19)。現在は那覇市在住だが、将来は宮古に戻って「『宮古の歌姫』と言われるようになりたい」と話す。7月16日に開催された第38回宮古民謡コンクール(主催・沖縄宮古民謡協会)では、最高のグランプリ賞を歴代最年少で獲得した。



 昨年の3月に宮古高校を卒業後、沖縄本島の専門学校へ進学。勉学のほか民謡研究所の研究生として歌唱力を磨き、ライブ活動も積極的に行っている。舞台では県出身歌手のカバー曲や宮古民謡などを披露しており、「沖縄本島の人にも宮古の歌に親しんでもらえれば」との思いを語ってくれた。


 情緒たっぷりに歌い上げる下地さんだが「小さい頃は、人前に立つと緊張して泣いてしまうほど内気な子だった」と、はにかんだ表情で話す。そんな下地さんが変わったきっかけは、7歳から始めた民謡だった。人前で発表する機会が増え、緊張より楽しさの方が大きくなったという。今では「舞台で歌うことが楽しくて仕方が無い」と笑顔を見せる。


 民謡に興味を持ったのは、伝統芸能が大好きな祖父の奏でる三線や、3歳から習い始めた琉球舞踊で地方(じかた)の先生方の唄を聞いていたことが影響しているという。耳で覚え、自然となじんでいたおかげで上達が早く、1年余りで「なりやまあやぐまつり」子どもの部で初めての優勝を飾った。


 高校2年の時には、後輩たちにも民謡の楽しさを伝えたいと思い、郷土芸能部を立ち上げた。活動の中で部長として未経験者への指導の難しさを学んだことや、県主催の海外短期研修事業で代表に選ばれシンガポールやマレーシアに派遣され、各地の伝統芸能に接した経験などが、大きく生きていると語る。


 目標とする人は?の質問に「夏川りみさん」と即答する。歌い手としてだけではなく、地元石垣に戻り子育てをしながら活動を続けている夏川さんの生き方にも憧れを抱いている。


 8月15日には、北谷町のライブハウス「モッズ」で若手アーティストらが参加するライブに出演する。「ぜひ、足を運んでほしい」と明るく呼び掛けた。


 下地 美咲(しもじ・みさき)1998年3月25日生まれ。下地小・中、宮古高校を経て、沖縄大原簿記公務員専門学校在学中。現在、嘉島里私宮古民謡研究所の研究生。

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