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行雲流水
2018年2月8日(木)8:54

【行雲流水】(会議もいろいろ)

 宮古と八重山は、なにかと対比される。「宮古は決定前に騒ぎ、八重山は決定後に騒ぐ」もその一つ。空港建設をめぐる対応への風刺だった。下地島空港は事前に猛烈な反対運動があったが、決定後はケロリ

▼新石垣空港は白保案決定後に紆余(うよ)曲折があって、着工までに24年を要した。24年間「日曜討論」(NHK)を続け、討論会と会議の違いに気づいたようなもの

▼会社などの会議を大別すると、意思決定のための会議と決定事項を伝達して実行するための会議がある。前者なら、主宰者は異論を調整して意見集約に集中する。後者なら実行あるのみで、出席者は実行に伴う諸問題の解決に集中する

▼会議の目的や性質をわきまえていないと、混乱する。伝達会議の席で「その決定はおかしい」と後戻りしたら、「会議は踊る、されど進まず」になる。韓国で、しばしばみられる現象だ

▼裁判の場合はどうか。裁判官は原告と被告の主張を聴いた上で、「法と証拠のみにもとづき」判決を下す。疑わしいと思っていても証拠が不十分なら無罪とする。無罪だからといって、無実とは限らない。だが、一事不再理の原則(一度確定した案件は再起訴しない)があるので後戻りはしない

▼議会の場合はどうか。発言の自由度が高いので、混乱しやすい。市議会では、生活に密着した虫の目で重箱の隅をつつくことは当然だが、私心がからむと〝泥臭い議論〟に陥る。鳥の目で詮議する風土を育んでほしいものだ。鳥の目は視野が広く、視力がよい。遠方の虫でも見つけることができる。

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